美術史講義
やきものに親しみ、そして学ぶ―
031-A-233

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
荒川 正明 教授 4 2~4 通年 1

授業概要

やきものをつくること、それは人類がはじめて化学変化を応用して達成されたものとされています。土や泥や石のような見栄えのしない原料が、炎の働きによって、人工の宝石ともいうべき輝くばかりの光を放つ美しいうつわに生まれ変わるのです。そのようなやきものを私たちは長い歴史のなかで暮らしのなかで活かし、とくに茶道具や食器として身近で触れ、そのかたちやデザインを心から楽しんできました。この講義を通じて、やきものを楽しむための基礎的な見方や知識が身につくことを課題とします。

到達目標

日本のやきものについての基礎的な見方や知識を獲得し、うつわを使うこと、鑑賞することを楽しめるようになること。さらに、その造形に興味や関心を抱き、美術史的なアプローチが可能になるような能力を身につける。

授業計画

1 オリエンテーション
2 やきものに親しむ
3 やきものが出来るまで(1)
4 やきものが出来るまで(2)
5 やきものづくりの名人(1)
6 やきものづくりの名人(2)
7 やきもののコレクター
8 古典の名作に出会う(1)
土器を中心に
9 古典の名作に出会う(2)
須恵器を中心に
10 古典の名作に出会う(3)
奈良三彩
11 古典の名作に出会う(4)
平安時代の施釉陶器
12 古典の名作に出会う(5)
中世の陶器ー瀬戸窯
13 古典の名作に出会う(6)
中世の陶器―渥美・常滑ー
14 貿易陶磁とは?
15 桃山時代の陶器(1)
瀬戸・美濃窯
16 桃山時代の陶器(2)
瀬戸・美濃窯
17 桃山時代の陶器(3)
唐津窯
18 桃山時代の陶器(4)
京都の樂焼
19 近世のやきもの(1)
磁器の誕生
20 近世のやきもの(2)
肥前磁器ー古九谷
21 近世のやきもの(3) 
肥前磁器ー柿右衛門
 
22 近世のやきもの(4)
肥前磁器ー鍋島
23 近世のやきもの(5)
京焼ー野々村仁清
24 近世のやきもの(6)
京焼―尾形乾山
25 近代のやきもの(1)
明治有田
26 近代のやきもの(2)
京焼
27 現代のやきもの(1)
28 現在のやきもの(2)
29 理解度の確認とまとめ
30 予備日
展覧会や個展など、実際に作品に近づく機会をなるべくもちたい。

授業方法

パワーポイントなどを使った講義形式

準備学習

前回の授業の復習をしてくること。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):20%
第2学期(学年末試験):20%
レポート:40%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%
年間数本のレポートと試験を行います。

教科書

授業時に指示する。

参考文献

荒川正明『やきものの楽しみ方』、池田書店2009
荒川正明『やきものの見方』(角川選書)、2004

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

これまでにやきものに興味のない人、ほとんど知識の無い人でも全く問題ありません。授業に積極的に参加する学生を歓迎します。