● ※思想史演習
031-A-142
担 当 者
単 位 数
配当年次
学 期
曜 日
時 限
第1学期 松波 直弘 准教授
第2学期 小平 美香 講師
4
2~4
通年
水
3
松波 直弘 准教授 (第1学期) 神道論研究
第1学期は、空海(774-835)の書として伝えられた『麗氣記』を講読する。本書は、聖徳太子や役行者などの著と伝えられることもあり、成立や伝来の事情からするといわゆる〈偽書〉ということになるが、鎌倉期以降において神道が理論を組み立てていく中では重要な意義を有する。真言密教の理屈を用いて、『日本書紀』や『古事記』の伝承を解釈していく手法をはじめ、神道が宗教的理論を獲得していく際に、どのような観点が必要だったのか。伊勢神道や後に成立してくる吉田神道などまで見通す上でも、『麗氣記』に込められた思想を読み解くことは重要である。
図説も含めて十八巻に及ぶ同書の全文を授業内で扱うのは難しいため、巻を選択しつつ、できる限り講読を進めていきたい。
古代の神祇信仰ならびに中世の神道論を通じて、神道思想のみならず仏教や中国思想との関わりにも関心
を広げられるようになる。
1
テキストついての解説。
2
テキスト講読と討論(以下、年度末まで可能な限りテキスト講読を進める。)
演習形式。毎回テキスト講読の担当者を指名し、発表・討論する形で進める。
事前にテキストの該当箇所を読み、授業内での討論に参加できるようにすること(約40分)。
レポート:80%(テキストに関連したテーマによるレポートを各学期ごとに計2回提出)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(規定以上の出席と、授業内での講読担当)
「各学期末レポート」、「授業への出席・参加状況」、「授業内での講読担当」を総合して成績評価する。
以上の条件のうち、いずれかが欠けた場合には、成績評価の対象とならない。
※学部生と大学院生が共通して履修する授業となるため、成績評価にあたっては、それぞれのレベルを考慮する。
初回の授業で指示する。
授業内で指示する。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
神道史・神道論、あるいは仏教思想(特に密教)に関する基礎知識は、履修に問題ないよう授業内で補足する。ただし、テキスト講読にあたって、専門的な辞典や参考文献などを調べることは要求される。
小平 美香 講師 (第2学期) 神道論研究
第2学期は中世伊勢神道の主要教典の一つ『倭姫命世記』を講読する。本書をはじめとする伊勢神道の教典「神道五部書」は『麗氣記』同様いわゆる〈偽書〉であり、その成立時期をめぐっては諸説あるが、両部神道形成に連動した伊勢神道の思想は、室町時代の吉田神道の形成にも大きな影響を与えており、その考察は中世の思想を考える上で重要な意義をもつ。本演習では、思想史の問題として伊勢神道成立の背景を考慮しつつ、伊勢をめぐる古代の文献も参照し、神宮の鎮座、祭祀や組織の制定など、神宮祭祀の起源や理念などを読み解きながら丹念に講読していきたい。
古代や中世の文献に触れることにより、基本的な神祇信仰や神道の知識を得ること。
古代の神祇信仰ならびに中世の神道論を通じて、神道思想のみならず仏教や中国思想との関わりにも関心を広げられるようになること。
1
テキストについての解説。
2
テキスト講読と討論(以下、年度末まで可能な限りテキスト講読を進める。)
演習形式。毎回テキスト講読の担当者を指名し、発表・討論する形で進める。
事前にテキストの該当箇所を読み、授業内での討論に参加できるようにすること(約60分)。
レポート:80%(テキストに関連したテーマによるレポートを各学期ごとに計2回提出)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(規定以上の出席と、授業内での講読担当)
「各学期末レポート」、「授業への出席・参加状況」、「授業内での講読担当」を総合して成績評価する。以上の条件のうち、いずれかが欠けた場合には、成績評価の対象とならない。
*学部生と大学院生が共通して履修する科目のため、成績評価にあたっては、それぞれのレベルを考慮する。また大学院生内でも前期・後期の課程、および専門とする分野を考慮して成績評価する。
初回の授業で指示する。
授業内で指示する。
第1回目の授業に必ず出席のこと。
神道史・神道論、あるいは仏教思想(特に密教)に関する基礎知識は、履修に問題ないよう授業内で補足する。ただし、テキスト講読にあたって、専門的な辞典や参考文献などを調べることは要求される。