日本史特殊講義
032-A-201

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
高嶋 修一 講師 4 2~4 通年 3

授業概要

前期と後期とで、それぞれ別個のテーマを扱います。
前期は、戦後日本経済史に関する通史的な講義を行います。教科書を指定しますので、内容理解に努めてください。
後期は、東京の都市交通史を素材に、近代社会におけるシステム化やその中における人間のありようについて考えてみたいともいます。こちらでは、史料の紹介なども積極的に行いたいと思います。

到達目標

前期:日本の戦後史経済史について、通俗的な理解を超えた批判的・分析的な視覚を獲得すること。
後期:近代日本の都市交通史について学び、当該分野における研究史の現状や史料のあり方などを理解すること。

授業計画

1 戦後日本経済史の見かた
2 ポストバブルの時代(1990年以降)その1
3 ポストバブルの時代 その2
4 バブルとその崩壊(1985~1990年代初頭) その1
5 バブルとその崩壊 その2
6 規制緩和と財政再建(1980年代前半)その1
7 規制緩和と財政再建 その2
8 二つのショックと安定成長(1970年代) その1
9 二つのショックと安定成長 その2
10 高度成長期(1950年代半ば~1970年代初頭) その1
11 高度成長期 その2
12 戦後改革と復興(1945~1950年代前半)その1
13 戦後改革と復興 その2
14 内容のまとめ
15 理解度の確認(前期終了)
16 日本近代都市史の研究状況(後期第1回)
17 都市東京の成立
18 馬車鉄道の意義
19 東京における市街電車の導入と普及
20 都市化の進展と市街電車の飽和
21 高速鉄道の導入
―巨大技術の制御を巡ってー
22 都市計画と高速鉄道 その1
―都市を設計するのは誰か―
23 都市計画と高速鉄道 その2
―山手線の「万里の長城」化―
24 両大戦間期の郊外拡大
―宅地開発と地主の動き―
25 社会技術としての交通調整 その1
―「統制」か「調整」か―
26 社会技術としての交通調整 その2
―交通調整委員会議事録の検討―
27 通勤ラッシュと人格陶冶
28 戦後東京の郊外拡大
29 理解度の確認(後期終了)
30 予備日

授業方法

講義形式で行いますが、必要に応じて出席者に発言やレスポンスペーパーの提出を求めます。

準備学習

予習:指定した教科書や文献の指定箇所を読んでおくこと(30~60分)
復習:授業中に配布するプリントを読み直し、必要に応じて教科書等を再度読むこと(30分)

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):50%(前期は記述・論述試験により内容理解度を確認)
レポート:50%(後期は、授業に関連したテーマを選び自身で史料を見てレポートを執筆)
試験は持ち込み不可です。レポートは実際に自分で史料を探して作成してもらいます。

教科書

武田晴人『新版 日本経済の事件簿』、日本経済評論社