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日本史特殊講義
―近現代日本の戦争・軍隊と社会―
032-A-201
担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
森脇 孝広 講師
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4 |
2~4 |
通年 |
土 |
2 |
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日本の敗戦から70年以上が過ぎた現在、戦争体験や記憶の継承の問題が関心を集めている。一方、2015年には集団的自衛権の行使を前提とした〈安全保障〉関連法が成立し、日本の安全保障政策が大きな転換をとげたことで、戦争放棄をうたった日本国憲法との関係性をめぐる議論も続いている。こうした現状を念頭に置きつつ、本講義では近現代日本の戦争・軍隊と社会をめぐる諸問題を扱う。
まず第1学期では、戦後日本の安全保障と基地問題にアプローチする。日本国憲法と日米安保・自衛隊はどのような関係をもってきたのか、なぜ国内米軍専用施設の約4分の3が沖縄に集中するようになったのかなど、日米安保体制と基地問題の現状を考えるうえで必要な素材を提供したい。続く第2学期は、近代日本の軍隊・軍用地と社会との多様な関わり方に焦点をあてる。対外侵略を支えた基盤である軍隊や軍用地を人々はいかに支持・受容したのか、反発や抵抗はどのような形をとったのか、軍隊の誕生から敗戦による解体までを対象としたい。
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近現代日本の戦争・軍隊と社会に関する基本的な事柄を身に付け、自ら考察し理解を深める。
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1 |
第1学期の導入 |
2 |
グローバリゼーションの展開と日本の安全保障 |
3 |
敗戦と占領の開始 |
4 |
占領政策の転換と再軍備 |
5 |
講和・安保両条約の調印① |
6 |
講和・安保両条約の調印② |
7 |
基地問題の広がり① |
8 |
基地問題の広がり② |
9 |
自衛隊と基地 |
10 |
安保条約の改定と安保闘争 |
11 |
戦後保守政治の展開 |
12 |
ベトナム戦争・沖縄返還と日本社会 |
13 |
ポスト冷戦期の日米安保と日本国憲法 |
14 |
第1学期のまとめ |
15 |
到達度確認 |
16 |
第2学期の導入 |
17 |
<帝国日本>の出現 |
18 |
徴兵制と社会 |
19 |
軍隊・軍用地と地域 |
20 |
日清戦争期 |
21 |
日露戦争期 |
22 |
第1次世界大戦と日本 |
23 |
<大正デモクラシー>下の軍隊と社会① |
24 |
<大正デモクラシー>下の軍隊と社会② |
25 |
満州事変から日中全面戦争へ① |
26 |
満州事変から日中全面戦争へ② |
27 |
アジア・太平洋戦争と<銃後>の社会① |
28 |
アジア・太平洋戦争と<銃後>の社会② |
29 |
第2学期のまとめ |
30 |
到達度確認 |
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講義形式。授業時にレジュメを配布する。
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日頃から新聞やニュースをチェックすること。
- レポート:50%
- 平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%
- 前期末レポート、夏休みレポート、学年末レポート、コメントシート(授業のポイント整理・感想など)による総合評価
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使用しない。
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授業時に適宜指示する。