日本語学演習
現代日本語文法の諸問題―
033-A-114

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
前田 直子 教授 4 2~4 通年 1

授業概要

現代日本語を文法的に記述する手法と能力を身に付けるために、用例採集および分析・考察の方法を学び、論文形式のレポートにまとめることを目的とする。本年度は主に「名詞に関わる文法研究」をテーマに取り上げる。

到達目標

現代日本語文法の記述的な研究方法について学び、自身で課題を設定し、考察・分析できるようになる。

授業計画

1 オリエンテーション、授業概要の説明、資料配付
2 論文の読み方の練習
3 第1章 近代語から現代語における名詞修飾に関わる言語変化についての一考察
4 第2章 日本語同格名詞句についての一考察
5 第3章 [一つ+の+NP]と[NP+の+一つ]
6 第4章 指示詞的用法を持つ名詞修飾表現研究―コーパスを使った「問題の」・「例の」・「あの」の分析―
7 第6章 準体句とモダリティの関係をめぐって
8 第8章 敬語表現と名詞指向性
9 第9章 主題に現れうる名詞の指示特性と名詞述語文の解釈
10 第10章 引用形式を用いた提題文の主題名詞句と叙述の類型
11 第11章「ウナギ文」再び―日英語の違いに着目して―
12 第12章 叙述の類型と名詞文の構造
13 データ収集の方法とレポートのまとめ方
14 授業のまとめ
15 自主研究
16 夏季レポート報告・発表会
17 学生による発表と質疑応答(1)
18 学生による発表と質疑応答(2)
19 学生による発表と質疑応答(3)
20 学生による発表と質疑応答(4)
21 学生による発表と質疑応答(5)
22 学生による発表と質疑応答(6)
23 学生による発表と質疑応答(7)
24 学生による発表と質疑応答(8)
25 学生による発表と質疑応答(9)
26 学生による発表と質疑応答(10)
27 学生による発表と質疑応答(11)
28 学生による発表と質疑応答(12)
29 まとめ
30 自主学習
初回授業時に、第1学期の担当箇所について決定するので、授業に必ず出席のこと。

授業方法

受講生の報告・討議と発表(個人・グループ)を中心に行う。第1学期は現代日本語文法に関する文献を講読する。講読は毎回要約レポートを課す。夏季休業中に、各自、用例を採集し、第1学期で学んだ手法・手続きにより、分析する。それを論文形式のレポートにまとめ、第2学期に口頭発表(プレゼンテーション)を行なう。学年末には再度、レポートをまとめて提出する。

準備学習

担当箇所の発表準備(2~4時間)。また、発表担当者以外の学生にも、毎回、課題が与えられれる。 

成績評価の方法

レポート:50%(夏季レポートおよび学年末レポート)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(要約課題、テキスト分担講読発表(第1学期)、レポート・プレゼンテーション(第2学期)を含む。)

教科書

福田嘉一郎・建石始(編)『名詞類の文法』、くろしお出版2016年、ISBN=9784874247174
(¥3,700+税)

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。