英語文化コースゼミナールB
アメリカ合衆国における「自由」―
034-A-321

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
遠藤 泰生 講師 4 3~4 通年 4

授業概要

 アメリカ合衆国の歴史と文化、とくに19世紀を中心とする近代アメリカの社会思潮を学びながら、現代社会に関する学生の問題関心を育む。卒業論文を書いている学生には、各人のテーマに相応しい知見をアメリカ合衆国に関して深めてもらう。

到達目標

学術論文を書くのに必要な技術と倫理(言葉遣い・文献検索の仕方・文献引用の約束等)を学ぶ。学術の空間は、私的なお話をする空間ではなく、公的な発言をする空間であることを理解する。それに相応しい言葉遣いやものの捉え方を一年間かけて習得する。

授業計画

1 オリエンテーション 「学術の言葉・日常の言葉」
2 口頭発表演習 (1) 「私の学術関心」
3 口頭発表演習 (2) 「私の学術関心」
4 図書館実習(予定)
5 本を読む・レジュメを書く (1)
宇野重規『<私>時代のデモクラシー』(岩波新書、2010)
6 本を読む・レジュメを書く (2)
堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書、2008)
7 論文指導 4年生 卒業論文中間発表 (1)
8 論文指導 4年生 卒業論文中間発表 (2)
9 論文指導 4年生 卒業論文中間発表 (3)
10 アメリカ映画における奴隷制度の表象 (1)
Amistad (1997)
11 アメリカ映画における奴隷制度の表象 (2)
Mississippi Burning (1988)
12 Frederick Douglass, Autobiography (1)
13 Frederick Douglass, Autobiography (2)
14 Frederick Douglass, Autobiography (3)
15 1学期 理解の確認
16 夏休み課題図書『ハックルベリーフィンの冒険』
17 史料読解(1)
"Declaration of Independence" (1776)
18 史料読解(2)
"Cherokee Petition Protesting Removal" (1836)
19 史料読解(3)
"America's Manifest Destiny" (1845)
20 史料読解(4)
"Declaration of Sentiments, Senaca Falls" (1848)
21 史料読解(5)
"EmancipationProclamation"(January,1863)
"Gettyburgh Address"(November,1863)
22 論文指導 4年生 卒業論文発表 (1)
23 論文指導 4年生 卒業論文発表 (2)
24 論文指導 4年生 卒業論文発表 (3)
25 論文指導 3年生 卒業論文目論み発表 (1)
26 論文指導 3年生 卒業論文目論み発表 (2)
27 トックヴィル『アメリカの民主主義』(岩波文庫) 
28 井上達夫『他者への自由』(彩流社、1999)
29 まとめ
30 到達度の確認

授業方法

話し言葉、書き言葉、いずれを用いる場合も、公の発言をするための作法に則って発言をする。授業における口頭発表、課題レポートの提出、試験の答案、いずれにもその姿勢が貫かれるよう練習を繰り返す。毎週、担当者、担当グループが、定められたテーマに関する下調べをし、授業で報告をする。その内容を参加者全員で議論する。ゼミ形式になる。提出された課題レポートはコメントを付けて返却する。

準備学習

事前に教科書の該当箇所を読んでくる。(約60分)

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):20%(口頭発表の準備と実施)
第2学期(学年末試験):30%(口頭発表の準備と実施、および学年度末試験。)
レポート:30%(課題に的確に応えていること、正しい言葉遣いをしていること。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):20%(授業での発言、グループ作業の成果)
提出された課題レポート等に剽窃が認められた場合、単位の修得はできない。

教科書

佐藤望『『アカデミック・スキルズ--大学生のための知的技法入門』』、慶応義塾大学出版会2012年、ISBN=9784766419603
他の教科書・テクストに関しては授業時間中に随時、指示する。

参考文献

渡辺靖編『『現代アメリカ--日米比較のなかで読む』』、新曜社2014年、ISBN=9784788514034
他の参考文献に関しては授業中に随時、指示する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。