言語・教育コース演習F
認知意味論-比喩表現を分析する―
034-A-332

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
熊澤 清美 助教 4 3~4 通年 3

授業概要

メタファー(隠喩)やメトニミー(換喩)などの比喩表現が、いかに日常言語にあふれているかを認識し、それらの表現を認知意味論の視点から分析する。さらに英語・日本語の比喩表現の比較を通して、それぞれの言語への理解を深められるようにする。

到達目標

認知意味論の基本的概念を理解し、メターファーやメトニミーなどの比喩表現、さらには比喩以外の修辞的表現の分析ができるようにする。英語の論文・原書を正確に読めるようにする。

授業計画

1 メタファー発見
2 視覚のメタファー(1)「見る」のメタファー
3 視覚のメタファー(2) 光と闇
4 空間のメタファー(1) 位置と運動
5 空間のメタファー(2) 人生は旅
6 空間のメタファー(3)「道」のメタファー
7 メタファーと現代社会
8 レトリックとは
9 認知意味論とメタファー・メトニミー
10 概念メタファー
11 Lakoff and Johnson(1980)と認知意味論
12 英語の原書を読んでみる(1)
13 英語の原書を読んでみる(2)
14 理解度の確認
15 振り返り
16 イメージ・スキーマとメタファー
17 メタファー写像と不変性原理
18 メタファー研究と言語理論
19 関連領域でのメタファー写像理論の適用
20 プライマリー・メタファー
21 近接性の種類に基づくメトニミーの分類
22 認知意味論から見たメトニミー
23 認知言語学から見た「近接性」
24 文法とメトニミー、メトニミーとアイロニー
25 メタファーとメトニミーの接点
26 類推から見たメタファー
27 英語の原書を読んでみる(3)
28 英語の原書を読んでみる(4)
29 理解度の確認
30 振り返り

授業方法

演習形式で進めます。毎回、教科書や資料の担当箇所を決めて、内容の解説をしてもらいます。英語の論文や原書を読む場合は、要約ではなく、一文ずつ正確に意味を理解する練習をします。

準備学習

必ず事前に教科書や配布された資料を入念に読んでおくこと。わからない箇所がある場合は、前もってできる限り自分で調べておくこと。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):30%
第2学期(学年末試験):30%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%(出席はもちろんのこと、担当箇所の準備や、授業への積極的な参加、発言を重視します。)

教科書

瀬戸賢一『メタファー思考 』(講談社現代新書1247)第1版、講談社1995年、ISBN=4061492470
谷口一美『認知意味論の新展開 メタファーとメトニミー』(英語学モノグラフシリーズ 20)第1版、研究社 2003年、ISBN=4327257206

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。