言語・情報コース 専門演習(2)


  --語用論入門(2)--
035-B-311

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
林 明子 講師 2 3~4 第2学期 2

授業概要

 最初に「言語・情報コース 専門演習(1)」で身に付けた専門用語や方法論に関する基礎知識を整理・確認します。その後、(ア)実際に言語資料(ドイツ語)を収集し、(イ)用語や方法論に関する基礎知識を活用して分析し、(ウ)分析結果を意味づける作業を体験します。生の言語資料(ドイツ語)と向き合う姿勢として、文法を正しく把握し、文・発話およびテクストの全体構造に配慮することを求めます。独独辞典も活用して下さい。日本語に置き換えたものを分析しても、ドイツ語の分析にはなりません。

授業の目的・内容

 言語分析の方法論の一つとして、語用論の基礎知識を習得し、それを応用することによって、生の言語資料を分析する力を身につけます。

授業計画

1 オリエンテーション(1):基礎的概念・方法論の確認
2 談話・テクスト・コミュニケーション
3 含意と前提
4 アコモデーション理論
5 オリエンテーション(2):分析と発表に向けて
6 分析に関する助言と指導
7 発表準備に関する助言と指導
8 会話分析(1):発語内行為に注目した分析
9 会話分析(2):話者交替に注目した分析
10 批判的談話分析(1):新聞記事をデータとした分析
11 批判的談話分析(2):10と異なる立場の記事をデータとした分析
12 含意と前提に注目した分析
13 アコモデーション理論を応用した分析
14 まとめ
15 自主研究

授業方法

演習
生の言語資料を分析対象のデータとして用います。授業で紹介する概念・方法論を参考にしながら、問題発見のプロセスと実際のデータ分析を体験します。

準備学習

予習:分析の課題として与えられた言語資料(ドイツ語の生データ)も扱うので、事前に一読し、分からない語などがあれば、調べておくこと。
復習:授業で体験した分析を、各自、今一度確認しておくこと(可能であれば、授業で扱ったデータ以外にも、自分で資料を収集し、同じ手順で分析を試みると、方法論の定着、新しい問題の発見につながります)。
口頭発表の準備:研究目的、分析の対象と方法、分析結果、考察を記したハンドアウトを用意すること。また、分析したデータも資料として示せるよう用意すること。

成績評価の方法

レポート:70%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%

Bergmann, R. et.al. (2005) „X. Pragmatik: Handeln mit Sprache“, Einführung in die deutsche Sprachwissenschaft. Heidelberg: Universitätsverlag Winter. S.105-112.
橋内武(1999)『ディスコース −談話の織りなす世界−』くろしお出版
渡辺学、山下仁編(2014)『ドイツ語の社会語用論』ひつじ書房
 
*その他、参考文献は授業中に紹介します。

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。