現代地域事情コース 専門演習(5)
家族と家族政策―
035-B-331

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
魚住 明代 講師 2 3~4 第1学期 5

授業概要

家族社会学の基礎概念を踏まえたうえで、第二次世界大戦後のドイツの家族および家族政策の変化について学びます。複数の文献や資料を講読することを通して、多様化する家族の現状を把握し、政策的課題について共に考えます。また日本との比較も行いながら、学習内容の定着を図ります。

到達目標

家族社会学の基礎概念を習得し、現代社会における家族の位置づけを理解します。また、現代の日独の家族が抱える諸問題についての理解を深め、政策課題を考えるための基礎的な力を身につけることを目標とします。

授業計画

1 家族研究(1)ドイツの家族と家族研究
2 家族研究(2)家族社会学の諸理論
3 家族研究(3)近代における家族
4 家族の変化(1)結婚と離婚
5 家族の変化(2)若者の生活様式
6 家族の変化(3)出生行動
7 ジェンダーと家族(1)家父長制
8 ジェンダーと家族(2)性役割
9 ジェンダーと家族(3)自己決定権
10 多様化する家族(1)同性パートナーシップ
11 多様化する家族(2)パッチワークファミリー
12 家族が抱える諸問題(1)貧困
13 家族が抱える諸問題(2)暴力
14 家族が抱える諸問題(3)家族の再編成
15 まとめとディスカッション
前期レポート課題について
受講者の学習経験や希望を踏まえて、授業内容を変更する可能性があります。初回の授業時に、履修希望者と意見交換をした上で決定します。

授業方法

本授業のテーマに関する履修者の学習経験を踏まえて、講義を行います。その後、演習形式で文献や資料を講読していきます。各回の報告者を決めて、複数の文献や資料を読み進めます。

準備学習

初回の授業で、講読する文献・資料を示します。2回目以降の授業で扱う文献・資料を事前によく読み予習してください(最低1時間程度)。また各回の授業後に、学習内容を復習してください(30分程度)。

成績評価の方法

レポート:50%(学期末レポートとして、テーマについての調べが十分行われているか、それについて自身の視点を明確に論じているかを見ます。)
小テスト:20%(授業で取り上げた重要な概念について、簡単なテストを行い、知識の定着を見ます。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%(担当するテキスト、資料についての説明が十分に行えたかどうかを見ます。)
成績評価に際しては、家族と政策について、幅広い視野から捉えているか、十分な知識を得ているか、文化比較の視点を持っているか、が評価のポイントとなります。
実施した小テストについては、次回の授業でコメントを書き入れたものを返却します。また提出されたレポートについても、履修者にコメントを返します。

教科書

Nave-Herz,Rosemarie (Hrsg.), Familiensoziologie, DE GRUYTER Oldenbourg, 2014, ISBN:9783486721232
講読するテキストは、複数の文献や資料のなかから適宜、授業時に示しますので、最初の授業時までに準備しておく必要はありません。テーマに応じて、ドイツ語と日本語の文献・資料を交互に読み進めていきます。

参考文献

本澤巳代子、ベルント・フォン・マイデル編『家族のための総合政策』第1版、信山社2007年、ISBN=9784797285468
各回の授業のテーマに沿って、複数の参考文献や資料を示します。

履修上の注意

履修者数制限あり。
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

質問や学習上の相談は、授業の前後に受け付けます。質問がある場合は、オフィスアワー以外にもメールで受け付けます(最初の授業時に、教員のメールアドレスを履修者に伝えます)。