心理学特殊講義(メタ認知の心理学)
037-B-155

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
森田 泰介 講師 2 2~4 第2学期 5

授業概要

私たちは日々,自分自身の頭の働きについて知り,うまく頭が働くように工夫を行っています。例えば勉強のしすぎで頭が疲れてきたら,休憩を取ろうとします。忘れてはいけないけれど忘れそうな情報がある場合には,スマートフォンのメモリに記録しておきます。このような「頭の働きに関する頭の働き」,「認知に対する認知」はメタ認知と呼ばれています。本講義では,メタ認知の基礎から先端までを講義形式で学ぶことにより,私達の心的活動を支えている頭の働きの実態について理解を深めます。

到達目標

メタ認知に関わる基本的な概念が理解でき,様々な心的活動においてメタ認知が果たしている役割について考察できるようになること。

授業計画

1 メタ認知の基礎(1):メタ認知とは
2 メタ認知の基礎(2):メタ認知の研究
3 メタ認知の基礎(3):メタ認知の理論
4 メタ認知と記憶(1):メタ記憶とメタ認知
5 メタ認知と記憶(2):し忘れと無意図的想起
6 メタ認知と記憶(3):偽りの記憶
7 メタ認知と思考(1):創造的思考とマインドワンダリング
8 メタ認知と思考(2):批判的思考
9 メタ認知と思考(3):問題解決
10 メタ認知と学習(1):方略の獲得と使用
11 メタ認知と学習(2):熟達化
12 メタ認知の発達(1):子どものメタ認知
13 メタ認知の発達(2):メタ認知の育成
14 メタ認知の発達(3):メタ認知の加齢変化
15 理解度の確認

授業方法

講義形式

準備学習

毎回の授業内容で提示されたキーワードを中心として復習をすること。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):60%
レポート:25%
小テスト:15%(授業中に簡単なレポートの作成・提出を求めます)

教科書

教科書は用いない

参考文献

清水寛之(編著)『メタ記憶』、北大路書房2009年、ISBN=9784762826276
三宮真智子(編著)『メタ認知』、北大路書房2008年、ISBN=9784762826221
関口貴弘・森田泰介・雨宮有里(編著)『ふと浮かぶ記憶と思考の心理学』、北大路書房2014年、ISBN=9784762828492