図画工作科概説B
038-A-607

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
辻 政博 講師 2 2~4 第1学期 2

授業概要

 図画工作について確かな理解と考えをもち、指導者として求められている造形活動の基礎的な知識及び技能を習得し、実践的指導力を身につけることを目標にする。
 本授業では、子どもの楽しい主体的な学びの場をつくっていくために、図画工作の授業について、その目的、内容、方法、歴史、図工にかかわる教師のあり方、様々な美術教育、多様な造形表現などについて、実践事例と簡単な実技など通して学習しながら教科指導に関する理解を深めていく。
 授業は、写真、映像、児童作品、小学校図画工作教科書などの資料をもとに進める。授業中に簡単な創作をしたり、レポートなどを書いたりする。自分なりの指導計画(学習指導案、カリキュラム)を作成できるようにし、現場で活用するための基礎的な指導力を身につける。
 また、授業で学んだことを「ポートフォリオ」にまとめ、自らの学びを振り返り、図画工作への理解を深める。
 

到達目標

・図画工作における造形活動の基礎的な知識や技能について理解し、説明することができる。
・図画工作における造形活動の基礎的な知識や技能を基に、自ら表現することができる。
・授業での学びをポートフォリオを作成し、リフレクションすることができる。

授業計画

1 オリエンテーション(図工教師論、授業計画、評価、授業を受けるにあたっての留意事項など)。
2 図画工作教育の意義、目的、特性について学ぶ。実践事例の紹介。
3 図画工作の内容とその構造(題材、目的、領域、分野、共通事項、評価規準などの関連)について学ぶ。
4 題材事例①「A表現(1)造形遊び」(材料、場所、操作、身体を生かした造形活動)について学ぶ。
5 題材事例②「A表現(2)絵に表す」(イメージ、描画材など)について学ぶ。
6 題材事例③「A表現(2)絵に表す」(操作活動、版表現など)について学ぶ。
7 題材事例④「A表現(3)立体に表す」(粘土、自然材、人工材など)について学ぶ。
8 題材事例⑤「A表現(4)工作に表す」(板材、道具の活用など)について学ぶ。
9 題材事例⑥「B鑑賞」(遊びを通した鑑賞、対話式鑑賞、鑑賞と表現の一体化など)について学ぶ。
10 児童の発達の段階と題材設定について学ぶ。(児童画を通して)
11 日本の造形教育の歴史(戦後の造形教育運動を中心に)について学ぶ。
12 図画工作の指導計画の作成(学習指導案を理解する)について学ぶ。
13 作成した指導計画を発表する。
14 まとめとポートフォリオの作成
15 学習の総括(ポートフォリオの提出)
◯所定のスケッチブックに「ポートフォリオ」を作成します。
◯作品や活動のプロセスをデジカメ(携帯の写真機能等)で撮影し、印刷して、ポートフォリオに活用します。
よって、授業外での作成に留意してください。
◯活動の進度や学習の状況で、実施内容の変更や入れ替え等もありますので、授業中の指示に留意ください。 

授業方法

◯講義、実技、グループワーク等で実施する。
◯習得した知識や技能を自分なら教育活動にどのように活用するかイメージしながら受講してください。 

準備学習

◯各回の授業実践を復習し、逐次ポートフォリオにまとめてください。
◯指示した事項について、予習や準備をおこなってください。

成績評価の方法

平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%(2/3以上の出席がない場合は不可。 
授業への関心・意欲・態度を重視。)
ポートフォリオの作成と提出。:50%(所定のスケッチブックに「ポートフォリオ」を作成し、提出します。)
①出席(2/3以上)、②「ポートフォリオ」の作成と提出、③授業の態度などをもとに、関心・意欲、知識・理解、習熟度などの観点から総合的に判断する。

教科書

◯特に指定しません。適時、資料を配布します。

参考文献

文部科学省編『小学校学習指導要領解説 図画工作編』、日本文教出版2008年、ISBN=9784536590013
◯教科指導の理解の上で欠かせません。ご用意ください。定価85円。

履修上の注意

履修者数制限あり。(28名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

所定の曜日のみ出講します。相談のある学生は、出講日、もしくは、メール等で連絡ください。