力学基礎1 物1年
041-A-121

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西坂 崇之 教授 2 1 第1学期 1

授業概要

ルールを知らなければどんなゲームもスポーツも楽しめないように、背後にある法則が分からなければ自然現象の面白さを実感することはできない。力学は、身の回りにある(ただしかなり単純にモデル化された)運動を、法則に基づいた数式によって理解する学問である。授業ではさまざまな運動を数式で表現していく。この作業は単なる代数学ではなく、法則を確かな概念へと高める手段であるということを意識して、授業に臨んでもらいたい。

到達目標

物体のある瞬間の運動と、その時間発展が、数式で記述できるのだという概念を感覚として確実に身につけるようになる。

授業計画

1 力のつり合い梃子/斜面/力の平行四辺形の法則
2 ベクトルの演算法ベクトルとは何か/ベクトルになるもの・ならないもの/ベクトルの取り扱い方
3 ニュートンの力学法則(1)慣性の法則/Aristotleの世界観
4 ニュートンの力学法則(2)力と加速度/作用と反作用の法則
5 運動を記述する(1)落体/微分方程式
6 運動を記述する(2)抵抗
7 運動を記述する(3)単振動・減衰振動/波の式の理解
8 運動を記述する(4)強制振動/非斉次微分方程式
9 運動を記述する(5)円運動/軌道
10 座標系デカルト座標/極座標
11 衝突 ホイヘンスの思考実験/反発係数の意味
12 保存される量運動エネルギー/運動量/力積
13 力学的エネルギー保存力/ポテンシャル
14 理解度の確認
15 予備日

授業方法

講義

準備学習

高校までの力学と重複する箇所もあるので、不得意な部分は十分に復習を終えておくこと(1時間)。
また授業後に復習し、授業中に説明した概念や式変形を再確認すること(90分以上)。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):100%

教科書

特に教科書は指定しないが、自身の深い思索の指針とするために、個人の好みにあった本を最低一冊は購入しておくことを強く推奨する。

参考文献

江沢洋著『力学・高校生、大学生のために』、日本評論社
原島鮮著『力学』、裳華房
今井功ら著『演習 力学』、サイエンス社
H.P.スウ著『ベクトル解析(翻訳本)』、森北種出版
R.P.ファインマンら著『Lecture on Physics』、Addison Wesley
R.P.ファインマンら著『ファインマン物理学Ⅰ力学(上の部分的な翻訳本)』、岩波書店

その他

授業は時間通りに開始するので、遅刻しないように。また、板書を撮影することは推奨しない。