熱学および統計力学2 物3年
041-A-341

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
宇田川 将文 准教授 2 3 第1学期 4

授業概要

統計物理学とは、原子や分子のような微視的な系を記述する基本法則と巨視的な系における現象・法則を論理的に結びつける学問分野である。この講義では、方法論が確立されている平衡統計物理学について、基礎から基本的な応用までを議論する。講義内容の理解に必要な量子力学等の基礎知識は適宜補足しつつ、講義を進めて行く予定である。

到達目標

微視的な系の性質が巨視的な現象としてどのように反映するか、統計的な方法論によって理解する基本的な考え方が身につけられる。一方でマクロ現象を解析するための強力なツールとしての統計物理学の側面にも親しみ、その方法論に習熟する事ができる。

授業計画

1 統計力学とは何か
2 確率論入門(1)
3 確率論入門(2)
4 平衡状態のミクロな捉え方(1)
5 平衡状態のミクロな捉え方(2)
6 ミクロカノニカル分布
7 カノニカル分布(1)
8 カノニカル分布(2)
9 熱力学とのつながり
10 理想気体(1)
11 理想気体(2)
12 常磁性体
13 ゴム弾性
14 混合気体の統計力学
15 理解度の確認
授業の進行によっては上記の計画通りに行うとは限らない。

授業方法

板書を中心とした講義形式とする。

準備学習

授業時間だけで初見の内容を十分に理解する自信がない場合は、授業前に予め教科書の該当箇所を読んで、内容に親しんでおくこと (1時間程度)。
また、適宜復習を行ない、授業中に説明した概念や式変形など、前回までの講義内容をきちんと理解しておくこと (1時間程度)。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):90%
レポート:10%

教科書

田崎晴明『統計力学 I』(新物理学シリーズ 37)、培風館2008年、ISBN=978-4563024376

参考文献

久保亮五『大学演習熱学・統計力学』、裳華房1998年、ISBN=978-4785380328
非常に多くの演習問題が載っている統計物理学の有名な演習書。例題も豊富で自習に向いている。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。