核および天体物理学2
素粒子物理入門―
041-B-692

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
菊谷 英司 講師 2 3~4 第1学期 2

授業概要

「物質の根源とは何か?」という基本的な問いに対して真正面から取り組む学問である素粒子物理学について入門的な講義を行う。現代までのこの学問の進歩を復習した上で、より専門的な学習へ向けての基礎となるような内容を概観する。

到達目標

量子力学、特殊相対論、場の理論の基礎概念などを理解し、素粒子物理学の入門的な知識を会得する。また、この学問がどのような実験に支えられているかをある程度把握する。

授業計画

1 はじめに:素粒子物理学の魅力、他の物理学との関連
2 序論:原子論から素粒子物理学へ
3 量子力学について
4 素粒子物理学で使う特殊相対性理論
5 現代素粒子物理学の基礎である場の量子論の枠組みについて
6 古典電磁気学から量子電磁気学への流れ
7 ベータ崩壊と「弱い相互作用」
8 「強い相互作用」について
9 いわゆる「標準理論」について
10 大型加速器、大型観測装置
11 実験方法の概要、長寿命の粒子とそれを観測する測定器
12 B 中間子を用いた素粒子実験について
13 ニュートリノ実験について
14 まとめ:レポート課題の提示、最近のこの分野の話題から
15 理解度の確認

授業方法

スライドを使って(プロジェクターで Power Point 図などを示す)講義を行う。その内容のプリンドも配布する。

準備学習

参考文献としてあげた書物は、この講義と直結しているわけではない。しかし、対応部分があるので、講義の後自分で対応箇所を見つけ、復習すること。また、前回のレジメを参照し、理解できていない点につき参考文献の対応箇所を参照すること(30分程度)

成績評価の方法

レポート:60%(13回目、あるいは14回目にレポートの問題を出題します)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):40%(毎回出席を確認します。)
この科目は、学部3-4年生が受講することのできる大学院科目であり、学部生の成績評価は大学院生と同様に行う。

参考文献

堺井義秀、山田憲和、野尻美保子『素粒子物理学』(KEK物理学シリーズ)第1版、共立出版2012年、ISBN=9784320034846
相原博昭『素粒子の物理』第1版、東京大学出版会2006年、ISBN=413062608