生物物理学2
041-B-682

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
西坂 崇之 教授
矢島 潤一郎 講師
杉田 有治 講師
宗行 英朗 講師
2 3~4 集中(通年)

授業概要

生命現象は、そこに関わっている部品である蛋白質および核酸の複雑かつ精緻な集積としての表現である。生物学と物理学の両分野において、個々の部品の役割を理解し、その構造と機能について明らかにしようとするアプローチは絶え間なく続けられてきた。本講義は、自身の研究室を運営する3人の若手研究者が、それぞれの専門とする研究対象である「膜蛋白質・ATP合成酵素・分子モーター」について、詳細(かつマニアック)に徹底的に解説するオムニバス形式で進めていく。これまでの研究の歴史、最新の成果、そしてそれらの理解に必要な物理や生化学の手法・分子動力学計算の基礎など、「多様な視点からいかに1つの研究対象が深く掘り下げられるか」という研究の現場の姿を、楽しんでもらえると思う。

到達目標

生物物理の最先端の研究を知ることによって、参加した学生が、難解な学問に対して感じる敷居を少しでも低くできるようになるのが目標である.

授業計画

1 細胞の機能を支える分子モーター
2 分子モーターの種類と役割
3 1個の分子モーターの動きをとらえる
4 新しい技術の応用
5 運動を通じてモーターの仕組みの何が分かるのか?
6 膜タンパク質の構造と機能
7 分子動力学計算の基礎(1)
8 分子動力学計算の基礎(2)
9 膜輸送タンパク質の構造と機能(1)
10 膜輸送タンパク質の構造と機能(2)
11 ATP合成酵素の基礎
12 酵素化学反応の一般論
13 F1-ATPaseにおける回転とエネルギー論的考察
14 理解度の確認
15 予備日

授業方法

スライドおよび板書を用いた講義

準備学習

3名の教員の所属と研究内容を調べ、それらを理解しておくこと。

成績評価の方法

レポート:40%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):60%(全てのコマに出席すること。)
3名の講師によるオムニバス形式です。すべての講義に出席してください。
この科目は学部生が受講することのできる大学院科目であり、学部生の成績評価は、学科ごとの基礎知識を考慮した上で大学院生と同様に行う。

その他

学部生は、生物物理学1を併せて聴講することが望ましい。