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物理化学Ⅳ 化3年
―量子化学の基礎―分子の量子化学―
042-A-332
| 担 当 者 |
単 位 数 |
配当年次 |
学 期 |
曜 日 |
時 限 |
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岩田 耕一 教授
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2 |
3 |
第2学期 |
木 |
2 |

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現代の自然科学の基盤となっている量子力学とその化学への応用について学ぶ.第1学期に開講される「物理化学III」と連続した内容になっている.物理化学IVでは、分子軌道法(特にヒュッケル法)、摂動法、点群と選択律、分子間相互作用などについて理解する.物理化学IIIでの内容と合わせて、原子から分子、分子集合体までの特性を定量的に記述する方法を理解する.

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分子軌道の概念を習得し,ヒュッケル法で計算したベンゼンの分子軌道について説明できるようになる.
摂動法について説明できるようになる.
分子の対称性について系統的に議論できるようになる.

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| 1 |
物理化学IIIの復習 |
| 2 |
分子軌道法の概念 |
| 3 |
ヒュッケルの分子軌道法の考え方 |
| 4 |
ヒュッケルの分子軌道法の応用 |
| 5 |
ベンゼンの分子軌道 |
| 6 |
フロンティア軌道とスレーター行列式 |
| 7 |
摂動法の考え方 |
| 8 |
時間に依存しない摂動法 |
| 9 |
光学遷移と選択律 |
| 10 |
ボルン-オッペンハイマー近似 |
| 11 |
分子の対称性と点群 |
| 12 |
既約表現と指標表 |
| 13 |
分子間相互作用 |
| 14 |
分子集合体の性質 |
| 15 |
まとめ |

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理論の前提条件や近似・限界および数式のもつ意味をゆっくりと説明する.理解を助けるために、毎回簡単な演習問題(「宿題」)を解く.

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教科書の該当部分を予習すること.
配布された講義ノートを復習すること.次の講義までに「宿題」を解いてくること.

- 第2学期(学年末試験):80%
- レポート:20%
- 学年末試験および2回のレポートによって成績を評価する.

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P.W.Atkins著 千原秀昭・ 中村亘男訳『アトキンス物理化学』、東京化学同人
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教科書の第II部(上巻8章から12章および下巻13章から15章)を使用する.授業の進行と教科書の記述の順番は必ずしも一致しないので、予習の際に注意すること.毎回の講義で講義ノートを配布する.同じ内容のファイルをWebページで公開する.

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原島鮮『初等量子力学』、裳華房
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