代数学2
043-B-612

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
尾﨑 学 講師 2 3~4 第2学期 2

授業概要

この講義では初等整数論(有理数体上の整数論)から説き起こして、代数的整数論の最も古典的で基本的な例である二次体の整数論について解説する。初等整数論の平方剰余の相互法則の、二次体の立場から見たときの真の意義を理解するとともに、イデアル類群や単数群などの代数的整数論の基本的対象を二次体という実例を通じて学ぶことを目標とする。

到達目標

初等整数論を通じて、群、環、体などの代数学の基本的な概念に馴染み,自由に使えるようになること。そして,さらには数の世界の奥深さを感じること。

授業計画

1 素数と素因数分解
2 合同式の定義と基本性質
3 Fermat-Eulerの定理
4 原始根
5 平方剰余の相互法則1(第1、第2補充法則)
6 平方剰余の相互法則2(証明)
7 二次体の整数環
8 二次体における素イデアル分解定理
9 二次体における相互法則
10 Minkowskiの定理
11 2次体の単数群
12 イデアル類群1(定義と基本性質)
13 イデアル類群2(解析的類数公式)
14 代数的整数論への案内
15 理解度の確認

授業方法

講義

準備学習

講義中に提示した演習問題を考えること(60分)

成績評価の方法

レポート:100%

参考文献

高木貞治『初等整数論講義』第2版、共立出版1971
小野孝『数論序説』、裳華房1987