生化学1 生1年
生命に関わる分子と化学反応―
044-A-105

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
菱田 卓 教授 2 1 第1学期 2

授業概要

生物が持つ多様な分子の多くは炭素を含む有機物であり、この中にはタンパク質、核酸、糖、脂質などが含まれる。遺伝情報の伝達や細胞分裂、代謝による物質の合成や分解などの生命活動には、これらの分子の化学的な変化が必須である。生化学とは、生物の機能や構造を化学の原理に基づいて分子レベルで説明する学問であり、その基本原理はすべての生物に共通である。したがって、生化学は基礎生物学だけでなく、医学・薬学など、生命科学全般を理解する上で基礎となる学問である。本授業では、生物の細胞や体を構成する様々な分子の性質や構造について生命機能と関連付けながら解説する。

到達目標

生物が持つ様々な有機物について構造と機能の両面から学び、それらの化学的な特性が生命機能にどのように結びつき、どのように活かされているのかを理解する。

授業計画

1 生命の化学的基礎(生命を構成する分子)
2 水溶液の生化学(1)水分子の化学的特徴
3 水溶液の生化学(2)酸と塩基
4 アミノ酸の化学的性質
5 タンパク質の構造と機能(1)タンパク質構造の階層性
6 タンパク質の構造と機能(2)タンパク質の化学的性質を利用した精製法
7 タンパク質の構造と機能(3)ヘモグロビンの生化学
8 酵素の反応速度論(1)ミカエリス・メンテン式
9 酵素の反応速度論(2)酵素の反応阻害
10 核酸(DNA・RNA)の化学的性質
11 ゲノムDNAの安定性維持(1)DNA複製
12 ゲノムDNAの安定性維持(2)DNA修復
13 糖質・複合糖質
14 脂質
15 理解度の確認

授業方法

スライド及び板書を用いた講義形式。スライドの内容は全て資料として配布する。講義期間中に演習等を行う。

準備学習

各授業時に配った資料の”まとめ欄”の内容について復習し、理解度を確認しておくこと。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):70%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%

参考文献

H.R.ホートン『ホートン生化学』第5版、東京化学同人2013年、ISBN=9784807908349
『エッセンシャル生化学』第4版、東京化学同人2016年、ISBN=4524261990

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。