生化学2 生1年
044-A-106

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
小島 修一 教授 2 1 第2学期 1

授業概要

細胞あるいは生物体内では、小分子から高分子の合成あるいはその逆反応である分解など、酵素が触媒する実に多くの反応が起きており、その結果として生命活動を維持するために必要なエネルギーなども生み出されている。これらは「代謝」と呼ばれ、糖、脂質、アミノ酸の分解および合成、電子伝達、ATPの合成などを含む。これらの「代謝反応」について主に化学的観点から授業を行い、さらにこれら代謝を制御する仕組みについても触れる。

到達目標

細胞あるいは生体内における物質の相互変換である代謝反応について、それらが酵素による化学的反応であることを理解し、さらにエネルギーの源であるATPの合成および使われ方なども含め、「代謝」について化学的観点から考えることができるようになる。これにより、生命現象を分子レベルで理解する力を養える。

授業計画

1 代謝の概要(ATP、補酵素の性質などを含む)
2 グルコースの異化代謝(その1:解糖系の詳細)
3 〃         (その2:解糖系の調節、アルコール発酵、ペントースリン酸経路)
4 糖新生とグリコーゲン代謝(ピルビン酸からグルコースへ、グリコーゲンの分解と合成)
5 アセチルCoAの合成(ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の詳細)
6 クエン酸サイクル(二酸化炭素への分解)
7 クエン酸サイクルまでの代謝経路の総括、ならびに中間の理解度の確認
8 電子伝達と酸化的リン酸化(その1:電子伝達のしくみなど)
9 〃           (その2:化学浸透圧説、ATPの合成など)
10 脂質代謝(脂肪酸の分解および生合成)
11 アミノ酸代謝(アミノ酸の分解、尿素サイクル)
12 ヌクレオチド代謝(プリンおよびピリミジンヌクレオチドの生合成)
13 光合成(その1:葉緑体、明反応を中心に)
14 〃  (その2:暗反応を中心に)
15 総括および理解度の確認

授業方法

板書を中心に授業を進め、随時、プリント等で授業内容についてのまとめを行う。

準備学習

事前に配布されたプリントや参考書の該当する箇所を読んでおくこと(1~2時間)。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):50%
中間テスト:40%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):10%
テストの答案は返却し、授業内で解説を行う。

参考文献

ヴォート著、田宮ら訳『基礎生化学』第4版、東京化学同人2014
プラット著、須藤ら訳『エッセンシャル生化学』、東京化学同人2006
ホートン著、鈴木ら訳『生化学』第5版、東京化学同人2013

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。