生命科学実験3 生3年
044-A-305

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
小島 修一 教授
阿形 清和 教授
安達 卓 教授
岡本 治正 教授
清末 知宏 教授
井上 武 助教
平川 有宇樹 助教
8 3 第2学期 火、水、木、金 3、4、5

授業概要

細胞や生物個体を扱い、細胞生物学、遺伝学、発生学に関する実験を行う。具体的には下記のように、プラナリアの再生に関する実験、アフリカツメガエルの発生に関する実験、ショウジョウバエを用いた遺伝学的実験、そしてモデル植物のシロイヌナズナに関するいくつかの実験を行う。これらの実験を通して、試料、実験ノートの保存・管理の方法等について学ぶ。

到達目標

4年次で卒業研究を行うにあたり必要となる生命科学に関する実験手法の修得を目指す。2年次での「生命科学実験1」に基づき、さらに発展した高度な実験手法が身につくようになる。具体的には、細胞、そして動物・植物などの個体を扱う、より高度な実験について、それらの手法の原理を理解して自分自身で行えるようになる。

授業計画

1 ガイダンス
2 シロイヌナズナ研究法: 1.シロイヌナズナの形質転換とポジショナルクローニング
3 シロイヌナズナ研究法: 2.遺伝子発現:ルシフェラーゼレポーター遺伝子とリアルタイムPCR
4 シロイヌナズナ研究法: 3.遺伝子産物の相互作用:酵母2ハイブリッド系(Y2H)と二分子蛍光相補(BiFC)
5 ショウジョウバエを用いた遺伝学的研究手法の体験: 1.トランスポゾンを使ったエンハンサートラップ系統の作成
6 ショウジョウバエを用いた遺伝学的研究手法の体験: 2.GFPと蛍光抗体法による組織内シグナル・遺伝子発現の可視化
7 ショウジョウバエを用いた遺伝学的研究手法の体験: 3.複眼におけるクローン成長と区画境界の観察
8 RNA干渉(RNAi)法を用いたプラナリア再生研究手法の修得: 1.二本鎖RNAの作製とRNAiの実践
9 RNA干渉(RNAi)法を用いたプラナリア再生研究手法の修得: 2.再生と組み合わせたRNAi法の実践
10 RNA干渉(RNAi)法を用いたプラナリア再生研究手法の修得: 3.RNAi処理プラナリアの観察と解析
11 アフリカツメガエル胚を用いた発生生物学的研究手法の修得: 1.催奇形性薬物で処理した胚と正常胚について、オタマジャクシ胚における外部および内部構造の変異の比較および検討
12 アフリカツメガエル胚を用いた発生生物学的研究手法の修得: 2.催奇形性薬物で処理した胚と正常胚について、尾芽胚神経系における遺伝子発現の変異の比較および検討
13 アフリカツメガエル胚を用いた発生生物学的研究手法の修得: 3.催奇形性薬物で処理した胚と正常胚について、嚢胚におけるシグナル伝達系の変異の比較および検討
14 理解度の確認、総括
15 自主研究
詳しい日程については、追って指示する。

授業方法

一人またはグループ単位で実験する。各自で実験ノートを作成し、それらを纏めて定期的にレポートを提出する。

準備学習

実験をスムーズに遂行するために、事前に配布される実験書等に目を通し、理解しておくこと。(約1時間)

成績評価の方法

レポート:50%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%
平常成績ならびにレポートの内容を基に評価する。提出されたレポートについては、添削、あるいはコメントを付与して返却する。内容によっては添削された箇所あるいは付与されたコメントに基づいて、レポートの再提出を求める。

教科書

実験書を配布する。

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。