担 当 者 | 単 位 数 | 配当年次 | 学 期 | 曜 日 | 時 限 |
谷田貝 文夫 講師 | 2 | 2 | 第2学期 | 火 | 1 |
1 | 放射線についての基礎知識(放射線と生命の関わり) キーワード;自然放射線、人口放射線、放射線と放射能の違い |
2 | 放射線の種類とその特徴 キーワード;放射性同位元素、α線、β線、γ線、LET、吸収線量、実効線量 |
3 | 電離放射線によるDNA損傷の生成(物理・化学的反応過程) キーワード;水分子の電離・励起、直接作用と間接作用、フリーラジカル、活性酸素 |
4 | 放射線による細胞致死作用(細胞の放射線感受性) キーワード;標的理論、生存曲線、線量率効果、放射線感受性の修飾(増感効果、保護効果) |
5 | 紫外線によるDNA損傷とその修復(1) ー自然発生や化学物質によるDNA損傷との比較ー キーワード:ピリミジンダイマー、(6-4)光産物、塩基の酸化損傷、塩基除去修復、ミスマッチ修復 |
6 | 紫外線によるDNA塩基損傷とその修復(2) ー修復の仕組みについての詳細ー キーワード:光回復と暗回復、ヌクレオチド除去修復、損傷乗り越え複製、修復欠損と遺伝的疾患 |
7 | 電離放射線によるDNA損傷とその修復 キーワード:DNA塩基損傷、DNA1本鎖切断、DNA2本鎖切断、DNAクラスター損傷 |
8 | DNA2本鎖切断の生成機構と修復修復についての詳細 キーワード:生成の内的・外的要因、遺伝疾患との関連性、非相同末端結合経路、相同組換経路 |
9 | 突然変異の誘発と生物進化 キーワード:自然突然変異、生物進化の原動力、遺伝子突然変異、染色体異常 |
10 | 放射線に対する細胞応答 キーワード:DNA損傷の認識、シグナル伝達、細胞周期チェックポイント |
11 | がん抑制遺伝子p53の機能 キーワード:ゲノムの守護神、転写因子、細胞周期の制御、アポトーシスの誘導 |
12 | 低線量放射線に対する細胞の応答(1) ー低線量の予備照射こよって起こる、その後の大線量照射による細胞の致死効果の緩和や突然変異誘発の抑制ー キーワード:放射線適応応答、ホルミシスなど |
13 | 低線量放射線に対する細胞の応答(2) ー標的細胞から周囲の細胞への照射効果の波及(情報伝達)と遅延型突然変異の誘発ー キーワード:バイスタンダー効果、ゲノム(遺伝的)不安定性、原子力事故、放射線防護 |
14 | 健康影響について キーワード:原子力事故、放射線防護 |
15 | 理解度の確認 |
生命との関わりという観点に立って、放射線そのものについての基礎的知識の話から始める。全体の流れとしては、DNA損傷とその修復に焦点をあてる。講義は時間の都合によって、その一部を繰上げる、あるいは次回に回す可能性がある。 |