社会科学のためのデータ分析
051-A-108

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
乾 友彦 教授 2 1 第2学期 4

授業概要

社会科学の分析において、実際の社会事象に関連するデータを用い、各種の社会科学の理論を検証することが必須となっている。この検証における代表的な統計的手法は、回帰分析であり、この授業において、回帰分析の理論的背景を学んだ上で、エクセルを用いて実際の経済社会データを使用して回帰分析を適用する方法、その結果を解釈する能力を修得する。加えてデータの取得方法、レポートの書き方についても学ぶ。各自の関心をもつ経済社会活動についてのデータを取得し、その実証分析のレポートを作成することを最終目標とする。

到達目標

実際のデータを使用してデータの整理、回帰分析を行い、その分析の結果に社会科学的な解釈を与え、レポートを作成することを目標とする。

授業計画

1 授業のねらい:データ分析を学習する目的
2 データの整理:和記法、データの整理、ヒストグラムの学習
3 最小二乗法:概念、微分による推定値の求め方、回帰直線の理論値、残差に関する学習
4 最小二乗法:決定係数、自由度修正済み決定係数
5 単回帰分析:基準化変量・偏差値・分布の学習
6 単回帰分析:統計的推論、t検定の学習
7 単回帰分析:実証分析の進め方、モデルの仮定と最小二乗法の性質の学習
8 多重回帰分析:多重回帰モデルの基本的な性質、実例による学習
9 多重回帰分析:多重回帰分析の解釈、多重共線性の学習
10 多重回帰分析:変数の過不足とその影響
11 価格指数、デフレータ:各種指数の学習
12 データの整理方法:レポートの構成と本文の書き方
13 多重回帰分析の拡張:モデルの関数型、ダミー変数の学習、F検定の学習
14 理解度の確認
15 到着度確認

授業方法

板書とPCプロジェクターを使用したパワーポイント資料を使用して授業を行う

準備学習

講義で解説した分析手法を、データをISS Moodleからダウンロードして、エクセルによって分析する課題提出を、原則毎回の授業において課す(約1時間)

成績評価の方法

レポート:50%(分析方法とその結果の解釈について評価する)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%
レポートの模範解答をISS Moodleを通じて公開する。

教科書

山本拓・竹内明香『入門 計量経済学-Excelによる実証分析ガイド-』(経済学叢書 Introductory)、新世社2013年、ISBN=9784883841981

参考文献

山本拓『計量経済学』(新経済学ライブラリ)、新世社1995年、ISBN=9784915787454
松田憲忠・竹田憲史『社会科学のための計量分析入門―データから政策を考える―』第1版、ミネルヴァ書房2012年、ISBN=9784623064298

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

本授業は、教職課程の「教科に関する科目」を兼ねる。