経済成長論
051-A-208

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
乾 友彦 教授 2 2 第1学期 3

授業概要

生産関数の基本を復習して、マクロ経済学における古典的なソロー型成長モデルを使用して成長理論の基本を学習する。その上で、成長の重要な要因となる生産性に関して、その計測方法,その決定要因を当該分野における代表的な文献を通じて学習する。生産性の決定要因に関する学習に際して、実証分析の結果を理解するために必要となる最低限の計量経済学の知識に関しても、授業で解説を行う。各国経済の実際のデータを使用した分析を紹介しながら、分析手法を修得する。また、課題分析に必要となる各国のデータの入手方法についても解説する。

到達目標

ソロー型成長モデルを基本にして、人口成長、人的資本、生産性・技術、国際経済が経済成長に与える影響を学習する。経済成長論についての基礎知識を習得し、応用問題に取組むことができるようになる。

授業計画

1 授業のねらい
2 経済学における生産関数の基本的な性格について学習
3 経済成長の諸要因(1):ソロー型成長モデルの概要を学習する
4 経済成長の諸要因(2):ソロー型成長モデルにおける人口の影響を学習する
5 経済成長の諸要因(3):ソロー型成長モデルにおける人的資本の影響を学習する
6 経済成長の諸要因(4):成長会計の方法について学習する
7 生産性計測の概要:生産量、中間投入・資本・労働インプットの計測方法
8 技術進歩と生産性、経済成長
9 生産性の規定要因(1):生産性計測の実際、日本の産業別成長会計
10 生産性の規定要因(2):研究開発と生産性の関係に関する分析
11 生産性の規定要因(3)市場の競争状況と生産性の関係に関する分析
12 生産性の規定要因(4)企業の国際化と生産性の関係に関する分析
13 人的資本と経済成長:教育投資の効果の実証分析
14 理解度の確認
15 到達度確認

授業方法

板書とPCプロジェクターを使用したパワーポイント資料を使用して授業を行う。

準備学習

授業時に予習に必要な教科書のページの指示、関係資料の配布をするので、この資料をよく読んで授業に臨むこと(約1時間)。

成績評価の方法

第1学期(学期末試験):70%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%
学期末試験については、ISS Moodle上で模範解答と解説を掲載する。

教科書

David N. Weil, Economic Growth, Third Edition Edition, Pearson International Edition, 2013, ISBN:9780273769293

参考文献

深尾京司・宮川努編, 生産性と日本の経済成長, 東京大学出版会, 2008, ISBN:9784130402378
稲葉陽二・乾友彦・伊ケ崎大理『日本経済論』(Next 教科書シリーズ)、弘文堂2012年、ISBN=9784335002007

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

履修にあたり、「マクロ経済学」、「ミクロ経済学」を単位修得していることが望ましい。
本授業は、教職課程の「教科に関する科目」を兼ねる。