外国史Ⅰ 
中国史―
091-E-202

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
菅野 恵美 講師 2 2~4 第2学期 4

授業概要

東アジアにおいて早期に王朝が形成されたのは中国においてです。多様な地形・気候・生態環境に恵まれた中国では、多様な集団が生まれ、交流・衝突する中でいち早く高度な文明そして王朝が形成されてきました。人間集団が拡大や分断、複雑化や簡略化する過程を経ることで、集団をまとめるための様々な制度・文化が必要に応じて出来上がり、取捨選択して継承されてきました。つまり、中国の歴史を知ることは、どのような状況下にどのような人間集団が生じるかという、一つの大掛かりな実験の場を見ることと同じです。ですから、中国史を学ぶことは、日本人としての私たち、ひいては地球人としての私たちがこれからどのように歩み変化してゆくべきか、それらを考えるための材料を与えてくれるのです。この講義で学生諸君には、現在と未来について考えるための知識を身につけていってほしいと思います。

到達目標

本講義では中国の唐代までの歴史を、特に環境・風俗・交流の視点から通史的に概観する。

授業計画

1 新石器時代の始まりから初期王朝の形成
2 殷周の国の形
3 春秋戦国時代:都城国家から領域国家への変化
4 戦国時代の社会変化
5 富国強兵の時代
6 秦の天下統一
7 漢帝国の成立
8 漢の中央集権化
9 後漢王朝の社会
10 古典世界の分裂から統一王朝の出現まで
11 モンゴル草原地帯の遊牧民と隋・唐王朝
12 唐王朝の政治と社会
13 唐王朝の国際関係
14 唐代後期から宋代への変換期(1)
15 唐代後期から宋代への変換期(2)

授業方法

講義形式

準備学習

毎回配付するプリントの参考文献の中で興味があるものに目を通しておくこと。

成績評価の方法

第2学期(学年末試験):70%(論述試験)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%(授業についての質問・感想)
論述試験は各時代の特徴が授業に基づき整理でき、正確に論理的に記述できているかを評価します。
授業についての質問・感想では、問題意識・疑問点・理解などが表明できていることを評価します。

参考文献

樺山紘一, 礪波護, 山内昌之編『世界の歴史』、中央公論社