地学実験 
091-E-219

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
巻出 健太郎 講師 2 2~4 集中(通年)

授業概要

地学実験では、講義や実験も然る事ながら、フィールドに出て体験することを重視する。地形図や地質図を読み、河原で転石を採取し、いろいろな鉱物を探します。ハンマーで岩石を砕いた経験がありますか?岩石を叩くと、手に伝わるその衝撃、硫黄を含む鉱物などはハンマーとの摩擦で特有の臭い、風化していない断面にどのような鉱物が現れるか、教室の講義だけでは体験出来ない発見や驚きを体感してください。また、実験室では観察を中心としつつ、中学・高校の教育現場で実際に行われている実験・演習を経験し、その教案や指導法について学びます。

到達目標

中等理科教育における、地学分野の野外観察会や実習・演習を計画実施する基本的な能力を身につける。

授業計画

1 ガイダンス
2 地形図の読み取り
3 地質図の作成
4 野外巡検の計画と準備
5 野外巡検(埼玉県・秩父鉱山)日帰り
6 岩石標本の観察とスケッチ(1)火成岩
7 岩石標本の観察とスケッチ(2)堆積岩
8 岩石標本の観察とスケッチ(3)変成岩
9 岩石薄片の作成(1)岩石とスライドガラスの張合わせ
10 岩石薄片の作成(2)岩石研磨
11 鉱物顕微鏡による岩石プレパラートの観察
12 電子顕微鏡による鉱物同定
13 鉱物結晶の展開図の作成
14 古生代の動物のスケッチ
15 動物化石の観察
16 植物化石の観察
17 恐竜の骨格構造から生物進化を考察する
18 アンモナイトの複製の作成(1)シリコンによる型作り
19 アンモナイトの複製の作成(2)石膏による複製
20 発達段階に応じた星座早見盤の作成
21 小型プラネタリウムの作成
22 天体望遠鏡と双眼鏡の使い方
23 天体観測計画の立案
24 天体観測とデジタルカメラによる撮影画像の編集
25 ペーパー簡易分光器の作成
26 種々のスペクトル管の観察
27 向心力・遠心力・コリオリの力およびフーコー振子実験
28 台風のモデル実験
29 水気圧計による大気圧の測定
30 授業の総括
講義と実験は、夏季休暇中の集中授業として8月の第1週目(7/31〜8/4)に、学習院大学理学部にて実施。講義と実験を4日間(9:00~18:00)、および埼玉県秩父への野外巡検(日帰り)を1日実施します。巡検は、集中講義2日目を予定しているが、安全を優先し、天候を考慮して直前に日程を変更する場合がある。また台風などで天候不良の場合は、中止または延期する。

授業方法

講義および室内実験と野外巡検。実験・演習はテーマごとに順番を決めて班単位(4名程度)で行う。

準備学習

予習は不要ですが、実験後のレポートの作成には十分な時間をかけて下さい。

成績評価の方法

レポート:50%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):50%
実験講座ですから、参加やグループ作業の成果を重視して評価します。いかなる理由があろうとも、欠席・遅刻の場合、単位を認めませんので注意してください。提出された実験ノートとレポートを評価します。

教科書

『ニューステージ新地学図表』、浜島書店ISBN=9784834340129
地学概論で使用する「ニューステージ新地学図表」を購入すること。資料(プリント)を配布します。

履修上の注意

履修者数制限あり。(32名)
第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

実験器具の準備に制約があるため、履修者数を約32名に制限します。原則、「地学概論I」または「地学概論II」をすでに履修した者、または現在履修中の者を優先します。人数が多い場合には抽選で決める。4月中にガイダンスを実施しますので必ず参加して下さい。(詳細は追って教職課程と理学部の掲示板に掲示する。)