※経済数学特論Ⅰ(学部:経済数学(上級Ⅰ))
静学最適化問題―
121-F-101

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
岡村 誠 特別客員教授 2 D/M 第1学期 1

授業概要

経済学の上級テキストを読むために必要な数学的手法を分かりやすく解説する。ゼミで理論的な文献を読んだりあるいは調査系の職に就きたい場合には、ぜひ履修してほしい。また、大学院で経済学を研究する上で欠かせない手法を学ぶので、大学院生および将来進学を考えている人には、履修することを強く薦める。具体的には、ミクロ経済学およびマクロ経済学の理論的な基礎となるおける静学的最適化の手法を学ぶ。できるだけ経済学における具体的なモデルを例として解説する。動学的最適化については上級2が取り扱う。

到達目標

経済学の上級テキストを読むために必要な数学的手法を理解し、自分で使えるようになる。

授業計画

1 イントロダクション
2 解析学の基礎定理
3 凸集合と凹関数
4 凹関数の性質
5 陰関数定理
6 包絡面の定理
7 条件付き最適化問題(特に等式制約付き問題)
8 ラグランジュ乗数法
9 ラグランジュ乗数の解釈
10 非線形計画法
11 クーン・タッカー条件の意味と制約想定
12 クーン・タッカー条件に関する定理
13 クーン・タッカー条件を使った解法
14 非対称情報の下での規制 1
15 非対称情報の下での規制 2
数学については経済数学を履修していることのみを要求し、必要な部分は解説する。この講義は大学院と学部の共通講義である。

授業方法

講義と問題演習による。

準備学習

次週に備えて、授業で配布したプリントやノートを十分に復習すること(1時間)。

成績評価の方法

レポート:100%
レポートの解説プリントを配布する。

参考文献

武隈愼一・石村直之『経済数学』(基礎コース)、新世社2003年、ISBN=4883840654
西村清彦『経済学のための最適化理論入門』、東京大学出版会1990
Dixit. A, optimizaition in economic theory, 1st Edition
岡田 章『経済学・経営学のための数学』、東洋経済新報社2001年、ISBN=4492312986

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

履修希望者は、第1回目の授業に欠席した場合でも、それ以降の授業に必ず出席して、本授業の受講方法をきちんと把握すること。