※哲学演習
メーヌ・ド・ビラン研究―
131-F-100

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
鈴木 泉 講師 4 D/M 通年 3

授業概要

フランスの哲学者メーヌ・ド・ビラン(Maine de Biran, 1766-1824)の主著の一つである Essai sur les fondements de la psychologie (大部分が1811-12)を講読し、いわゆるビラニスム(「内的事実」の概念、身体的コギト、因果性・実体・一性を代表とする反省的諸概念、に対する体系的考察)について学ぶと共に、哲学的テクストの読解に関する技法を身につける。

到達目標

フランス語の読解能力と哲学的テクストを読解する際の基本的能力を向上させることを、まずは目的とする。ついで、ビラニスムの具体的展開を追うことによって、身体に根ざした主体性のあり方と、因果や実体といった哲学の基本的概念に対して、一定の見解を身につけること、さらには、ビランが批判する過去の哲学者の議論をも考慮に入れることによって、当該主題に関する一定の哲学史的知見を身につけることをも目指す。

授業計画

1 イントロダクション:ビランとビラニスムに関する解説、及び、演習の進め方などに関する説明
2 テクストの読解(1):Prologue
3 テクストの読解(2):Prologue続き
4 テクストの読解(3):Prologue続き
5 テクストの読解(4):Prologue続き
6 テクストの読解(5):Prologue続き
7 テクストの読解(6):Prologue続き
8 テクストの読解(7):第一巻第一節
9 テクストの読解(8):第一巻第一節(続き)
10 テクストの読解(9):第一巻第一節(続き)
11 テクストの読解(10):第一巻第一節(続き)
12 テクストの読解(11):第一巻第一節(続き)
13 テクストの読解(12):第一巻第一節(続き)
14 これまでの読解のまとめ
15 自主研究
16 テクストの読解(13):第一巻第二節
17 テクストの読解(14):第一巻第二節(続き)
18 テクストの読解(15):第一巻第二節(続き)
19 テクストの読解(16):第一巻第二節(続き)
20 テクストの読解(17):第一巻第二節(続き)
21 テクストの読解(18):第一巻第二節(続き)
22 テクストの読解(19):第二巻第四節
23 テクストの読解(19):第二巻第四節(続き)
24 テクストの読解(20):第二巻第四節(続き)
25 テクストの読解(21):第二巻第四節(続き)
26 テクストの読解(22):第二巻第四節(続き)
27 テクストの読解(23):第二巻第四節(続き)
28 テクストの読解(24):第二巻第四節(続き)
29 これまでの読解のまとめ
30 自主研究
受講者と相談の上、進度を調整する。

授業方法

講読形式

準備学習

事前にテクストを読解する(2時間)

成績評価の方法

レポート:10%(場合によって、小レポートを課し、到達度をチェックする。)
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):90%(討議への積極的な参加を評価する。)
毎回の講読の様子を成績評価の内容とする。

教科書

テクストは以下を使用するが、講読箇所のコピーを配布する。
Maine de Biran, Œuvres Tome VII, Essai sur les fondements de la psychologie, édité par M.C.T. Moore, Paris, Vrin, 2001.

参考文献

多岐にわたるので、授業中に指示する。