※東洋史特殊研究


  --朝鮮古代史料の研究―--
132-F-502

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
木村 誠 講師 4 D/M 通年 4

授業概要

昨年度に引き続き、朝鮮古代史研究の基本史料である『三国遺事』を講読する。『三国遺事』は13世紀末に僧・一然によって著された私撰の書である。「遺事」とは朝鮮三国の遺聞逸事のことであり、本書には古朝鮮から新羅滅亡までの歴史と種々の仏教説話が著録されている。各記事は説話的要素を多く含み、官撰の史書である『三国史記』(1145年撰)が語らない朝鮮古代史の一面を示している。今年度は巻一「善徳王知幾三事」条から始める。従来通り歴史関連記事の講読が中心となるが、可能であれば巻三・興法に収録されている高句麗・百済・新羅の仏教受容説話まで読み進んでいきたい。講読を通して統一新羅を中心とする古代東アジア史に関する史料的基礎知識を習得するとともに、日本・中国と朝鮮との関係について理解を深めたいと思う。

授業の目的・内容

朝鮮古代史研究の基本史料を読むことで漢文読解能力を養うとともに、朝鮮を中心とする古代東アジアに関する基礎的知識を習得することができる。

授業計画

1 ガイダンス
2 『三国遺事』と古代朝鮮史(解説)
3 善徳王知幾三事条講読
4 真徳王条講読
5 後百済、甄萱条講読
6 同上
7
8
9
10
11
12
13
14 第1学期授業のまとめ
15 到達度確認
16 後百済、甄萱条講読
17 同上
18
19 順道肇麗条講読
20 同上
21 難陁闢済条講読
22 阿道基羅条講読
23 同上
24
25
26
27
28
29 第2学期授業のまとめ
30 到達度確認

授業方法

毎回事前に担当者を決め、その報告にもとづいて演習形式で授業を進める。

準備学習

事前にテキストの該当箇所を読んでおくこと(約1時間)。

成績評価の方法

報告や授業中の発言などを総合的に評価する:100%

適宜授業時に指示する。