※西洋美術史特殊研究B(大学院)
18世紀後半の絵画を考える ― 近代の形成―
13A-F-210

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
有川 治男 教授 2 D/M 第2学期 1

授業概要

ヨーロッパ美術の歴史をたどったとき、18世紀後半から19世紀初めにかけての半世紀ほどは、19世紀から20世紀にまで至る近代美術の成立にとって決定的に重要な基盤を準備した時期であり、この時期に起こったことの意味を認識することなしには、近代美術そして現代美術の理解はありえません。
この講義では、美術全般を視野に入れつつ、この時期の絵画における近代へ向けての様々な動向を考察します。フラゴナール、シャルダン、カナレット、ゲインズバラといった「巨匠」の作品はもちろんのことですが、しかしそれ以上に、ユベール・ロベール、ヴァランシエンヌ、ジョゼフ・ヴェルネ、バトーニ、リオタール、カスパル・ヴォルフ、ティッシュバインなど、これまでの美術史の語りの中では脇役と考えられてきた画家たちの作品に、近代の形成への明確な歩みを指摘し、美術における「近代」とは何かという問題に対する新たな提案をおこないたいと考えています。

到達目標

ヨーロッパの近代美術の成立について基本的な理解を得ることが出来る。

授業計画

はじめに:問題の所在(1)
作例考察(2-14)
おわりに(15)

授業方法

講義形式

準備学習

毎回の予習復習が必要。

成績評価の方法

レポート:30%
平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):70%