民事模擬裁判 

担 当 者 単 位 数 配当年次 学 期 曜 日 時 限
大竹 たかし 教授
松村 昌人 教授
2 3 第1学期 2

授業概要

民事裁判過程の主要な場面について、裁判官・本人・訴訟代理人・証人等の役割を演じることを通じて、民事の弁護実務・裁判実務の基本的な理解を確実なものとする。模擬裁判をすることにより訴訟手続の実際を経験し、民事訴訟手続のイメージを深めることを目的とする。

到達目標

両訴訟代理人弁護士、裁判官、書記官、そして当事者本人、証人それぞれの訴訟活動の法的な意味と効果、その法的な根拠を理解し、説明することができるようになる。

授業計画

1 模擬裁判の概略説明・役割分担を決定
2 民事訴訟手続についての流れの確認
3 訴状の作成・提出とその検討
4 答弁書作成・提出とその検討
5 訴状と答弁書の一覧表の作成
6 第1回口頭弁論期日(法廷)
7 第1回弁論準備期日(準備手続室)争点整理
8 準備書面作成提出についての検討
9 第2回弁論準備期日(準備手続室)争点整理終了
10 第2回口頭弁論期日(法廷)集中証拠調べ
11 第2回口頭弁論期日(法廷) 続行
12 最終準備書面作成・提出 尋問手続の検討
13 第3回口頭弁論期日(法廷)双方の最終口頭弁論
14 第4回口頭弁論期日(法廷) 判決言渡
15 本授業のまとめ

授業方法

第1回は 教員からの説明、役割分担を決めることを主とする。第2回以降は、模擬裁判の資料に基づき、訴状、答弁書、準備書面等の裁判所提出書面の作成、訴状の提出、裁判所の訴状受付をはじめとする裁判所の訴訟指揮、尋問をめぐる準備と尋問手続、判決の作成などを実際に体験する。

準備学習

手続の進行段階に応じて参考文献の該当項目を調べ、訴状、答弁書、準備書面の作成と口頭弁論期日における訴訟行為の具体的な行動をイメージしながら、民事訴訟法、同規則の理解を確実にし、訴訟活動を説明できるようにする。

成績評価の方法

平常点(クラス参加、グループ作業の成果等):30%
訴状、答弁書、準備書面、判決書等の各起案:70%

参考文献

司法研修所監修『4訂 民事訴訟第一審手続の解説 -事件記録に基づいて-』第4版、法曹会2001
加藤新太郎『民事訴訟実務の基礎』第3版、弘文堂2011
裁判所職員総合研修所監修『民事書記官事務の解説-第1審記録に基づいて-』第3版、司法協会2013

履修上の注意

第1回目の授業に必ず出席のこと。

その他

基本的に、原告グループ、被告グループはそれぞれ起案書類などを提出する際に、メール、PDFを適宜利用する。裁判所チームは事件記録(紙媒体の記録編成)を作成整理する。グループ毎に一括送信の方式を活用することをもってグループ間、担当者間への書類提出・質疑修正などを行なう。
第1回期日には、パソコンを持参できる者は模擬法廷教室に持参すること。