1、これからのユネスコに日本として何ができるか
2、アメリカ脱退の理由・その背景と復帰の見込み
3、ユネスコの前身「国際知的協力委員会」のメンバー
新渡戸稲造の国際精神
4、ユネスコの抱える問題
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日本が敗戦後、国際社会に復帰していく上で、ユネスコ加盟は重要な出来事であり、その日本が現在では通常予算約4分の1を拠出しており、ユネスコの事業活動にも積極的に参加している。また、国内でも民間の諸団体と協力し、伝統芸能などを通じて、国際理解に努めている。私は日本が戦後初めて加盟した国際機関に関心を持ったのと同時に、最近日本文化政策論の授業で聞いた「文化は決して生活や社会の飾りではない」という言葉が心に残り、文化は単なる娯楽ではなく、人間が人間らしく生きるために必要であり、またアイデンティティを形成し、国際理解の要であることを再認識した。ユネスコを通じて文化とは何かを考えたい。
【国際機関UNESCOについて】
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから人の心に平和の砦を築かねばならない」
(ユネスコ憲章前文)
目的 ; 諸国民の教育・科学・文化の協力と交流を通じた国際平和と人類の福祉の促進
加盟国 ; 188ヶ国本部;パリ(フランス)地域事務所(73ヶ所)
財政 ; 通常予算(平成12年〜13年) 5億4400万ドル
(うち、わが国の分担金;分担率 1億1275万ドル、22パーセント)
機構・総会 ; 2年に1回
執行委員会 ; 1年に2回開催(執行委員国は日本を含め58ヶ国)
【事業内容】
○ 万人のための生涯教育(Education)
・ 非識字率の問題解決 ・ 初等教育の完全普及
・ 生涯教育にむけた教育制度改革 ・ 中等教育および職業改革の改善
・ 高等教育の振興
○ 開発に役立つ科学(Science)
・ 科学的知識の普及
・ 科学の発展に伴う諸問題に対する人文科学の応用や倫理的考察
・ 環境科学の諸事業等の環境や社会、経済の発展に関する科学の推進
○文化発展―遺産と創造性(Culture)
・ 世界の文化及び自然遺産の保存・保護等の推進
・ 無形文化財(伝統音楽、芸能等)の保存
○コミュニケーション、情報(Communication)
・ 万人に利益のある公正な情報社会の構築
・ 情報の自由な流通、情報や新たな情報技術への平等なアクセスの促進
・ マスメディアや新たな情報技術がもたらす社会的、倫理的影響についての調査
【UNESCO年表】
1945年 ユネスコ憲章採択
1946年 ユネスコ憲章発効
1947年 仙台ユネスコ協力会発足(世界初のユネスコ協会)
1951年 日本がユネスコに加盟
1952年 「ユネスコ活動に関する法律」公布 / 日本ユネスコ国内委員会設置
1961年 ユネスコ東アジア文化研究センター設立
1971年 (財)ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)設立
1972年 第3回世界成人教育会議(東京)
1984年 米国脱退 / 民間ユネスコ運動世界大会(仙台等)
1985年 英国、シンガポール脱退
1989年 「世界寺子屋運動」開始(日本ユネスコ協会連盟)
1990年 万人のための教育世界会議
1991年 ユネスコ憲章改正(執行委員会制度改革)
1992年 世界遺産条約批准
1994年 女性のための識字教育モデル事業開始 / ユネスコ50周年記念式典
1997年 英国復帰
1998年 世界高等教育会議(パリ)
1999年 世界科学会議(ブタペスト)
2000年 世界教育フォーラム(ダカール)
2001年 ユネスコ加盟50周年記念式典