1、日中外交の基本路線と日米外交

   2、日中国交正常化樹立と日米外交


   3、米中国交正常化樹立と日中外交

   4、ソ連崩壊後の日中外交・中米外交

   5、21世紀の日中外交


 第二次世界大戦後、アメリカの強い指導と支援の下で、民主国家として再生した日本は、ある意味で、アメリカの対アジア外交のきわめて重要かつ特異な役割を担うこととなったと考える。こうした特異な諸事情を背負いながら、アジアの大国であり、共産主義国家である中国との国交正常化、また、それ以降の両国の外交史の進展状況をつぶさに再考することはきわめて重要なことと考える。

 なぜなら、日中外交史を研究するにあたっては、日本と中国という単なる二国間外交の歴史を紐解くだけではなく、日・中・米の三国間の外交史を視点に研究せねば、その本質を逸脱することになるからである。さらに、こうした日中外交史をたどり、今後の二国間のあるべき外交の姿について自分なりの考察を加えて述べてみたい。

 各章にて、日米関係を基本とする日中外交の基本路線が、いかなる内的・外的・政治的・経済的な要因によって変更に至ったかについて可能な限り精密な資料分析を行い、その歴史的評価を検討することをこの研究の主眼としたい。
 畠山ゼミ4年卒業論文 
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