OHP の書き方について

「大輪講での発表について」へ
田崎晴明ホームページへ

田崎晴明
last modified: 10/23/2001
file created: 10/23/2001

ここでは、OHP のまとめ方について、いくつか言いたいことを書いておこう。

コンピューターを使ってプレゼンテーションを作成する場合にも以下の注意はあてはまる。


OHP 学 --- 基礎編

OHP 学 --- 技術編(書きかけ)

数式について

OHP 学 --- 思想編 その1「寝ていた人に優しい OHP」

発表用の OHP をまとめるときは、
果たして、この OHP は、寝ていて急に目が覚めた人に優しいだろうか?
と自問することをすすめたい。

「寝ていて急に目が覚めた人」は、発表の流れを見失っているし、これまで口で説明した様々の詳細なども知らない。 (そもそも、自分が大輪講にでていたこともしばらく気付かないかもしれない。) そういう人が「社会復帰」しようとして必死で今投影されている OHP を読むとしよう。 そうすることで話の流れを(ローカルにでも)すばやく把握できれば、ともかくそこから先の話を聞くことができる。 聞き続ければ、だんだん全体像も見えてくるというもの。

こういうことが可能になるような OHP を書きたい。 上の「OHP 学 --- 基礎編」述べるような注意を守れば、これはかなり達成されると思う。

言うまでもないけれど、「急に目が覚めた人」に優しい OHP は、「一瞬ぼおっとしてしまった人」にも優しいし、「真面目に聞いている人たち」にはもっと優しい。 気合いの入った大輪講の発表は本質的に難しい内容を含んでいるはずなのだから、発表では徹底的に聞き手に気を使うべきだ。 (内容を甘くするのではなくて。)

しかし、「急に目が覚めた人」に優しい OHP を作ることで、もっとも得をするのは、発表者自身なのだ。

どんなに根性のある人でも、公の場での発表をするときは緊張し、頭の働き具合がいつもとは微妙に変わってくる。 覚えていたはずのことがふと思い出せないこともあるし、事前には絶対に言おうと思って練習していたことをころっと忘れたりもする。 最悪の場合は、頭がパニックになって、話の流れを見失うことさえある。

そんなときでも、「『急に目が覚めた人』に優しい OHP」があれば、大丈夫。 目が覚めたつもりで自分の用意してきた OHP を見れば、今は何の話をするときなのか、ここで説明すべきは何なのかが、自動的に思い出されるはず。 「『急に目が覚めた人』に優しい OHP」は、「『パニックになった自分』に優しい OHP」でもあるのだ。(ちょっとくさいか。)

ところで、別に人の発表の間に寝てもいいと言っているのではないので注意。

OHP 学 --- 思想編 その2「物語を語る OHP」

ええと。 また書くかな?
田崎晴明
学習院大学理学部物理学教室
田崎晴明ホームページ

hal.tasaki@gakushuin.ac.jp