村松教授は、以前、放射線医学総合研究所や国際原子力機関(IAEA)に勤務した経験があり、放射性物質の分析や環境・生態系における移行についての研究を行ってきました。そのような経緯で原子力事故直後に福島県よりアドバイザーの委嘱を受けました。また、学習院大学理学部化学科では以前より放射化学やその利用に関する研究を行っておりました。木越邦彦名誉教授は放射性炭素やウラン・トリウムを用いた研究で世界的に高く評価されており、長沢宏名誉教授は放射化分析法を用いた地球・宇宙化学研究で知られております。そのような基礎もあり、事故後は分析や研究体制を素早く整えることができました。
なお、現地での研究は、福島県農業総合センター、福島県林業研究センター、福島大学と協力して行っております。また、東北大学や東京大学などの研究者とも連携して研究を進めています。