なぜ日本人は戦前を否定するのか?なぜ「歴史」を社会科で教えるのか?日本人が天皇を必要とする理由は?―六〇年前の敗戦をきっかけに、明治も江戸も古代までも全否定する奇妙な歴史観が、この国を支配してきた。しかし、近現代世界はいま大きく変動している。戦争の真実を物語る機密文書も公開されはじめた。「この国のかたち」を描くために、私たちはいま何をすべきか。積み重ねられた「戦後の嘘」を打ち捨て、日本文明の核心を捉えることで、日本人のアイデンティティを真正面から問う。
1975年に発表された1本の論文が波紋を広げている。朝日新聞主筆も瞠目したその衝撃論文は日本の内部崩壊を予言したものだった
冷戦が終わったとき,多くの人びとが平和な世界の到来を予感した。しかし,ユーゴ紛争,ソマリア内戦,ルワンダの虐殺などが相つぎ,それがあまりにも楽観的な予測だったということが明らかになってきた。
なぜ紛争は絶えないのか。なぜ国際社会はうまく対応できないのか。本書では,歴史,思想,規範などを重視する人文学的アプローチで,危機の構図を明らかにする。
「国際政治の本質は変わっていない」。マーチン・ワイトとへドリー・ブルからつらなる英国学派の大家ジェームズ・メイヨールは,平易な言葉でたんたんと論じていく。