DNA、タンパク質など生命現象の基層をなす分野の研究が進むにつれ、従来の生物学は化学、物理学の一部を取り込み、生命科学という新しい学問領域が確立されてきました。その研究成果は医療や創薬などに貢献する可能性が大きいことから、社会による関心と期待も日々高まりつつあります。
当理学部ではこうした動きにいち早く対応し、平成3年に生命分子科学研究所を設立、ポストゲノム時代の生命科学の第一線の研究を推進する一方、化学科や物理学科においても「生命」を指向する教員が意欲的に研究を進め、広い意味での生命科学に携わった多数の卒業生が、学会や産業界で活躍してきました。
こうした背景と実績を踏まえ、2008年度に生命科学専攻を設立し、既存の数学、物理学、化学という理学の基礎の分野に生命科学が加わることで、理学部は時代の要請に応える総合的な学部に生まれ変わりました。 |