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教育 > ドイツ語あれこれ > 「タバコの煙のない駅」 vs. 「喫煙所」 | ||
「タバコの煙のない駅」 vs. 「喫煙所」[10/30/05]公的場所が全面的に禁煙になるという動きは、 例によってアメリカからの影響か、日本でもかなり徹底してきました。 ドイツやオーストリアではどうか、というと、今年の夏に見た限りでは、 それほど進んでいるようには見えませんでした。 あいかわらず、駅や路上には、タバコの吸い差しが目につきました(日本と似たり寄ったりです)。 ただし、今回はこんな看板をBundesbahn の駅で見かけました。
Rauchfreier Bahnhof
和訳: 一見、何の問題もない看板なのですが、実は、この下に灰皿があります。 この写真を取った時は、時間がなかったので、 文字が読めるように取るのが精一杯で、 残念ながらその証拠写真にはなりませんでした。 ミュンヘンの中央駅には、 同じメッセージの書いてある巨大な看板が掲げてありました。しかし、 同時に喫煙所 Raucherbereich が駅のホームには何カ所もあります。うーむ、矛盾だ。 Rauchfreier Bahnhof と Raucherbereich を1つの写真に収めたかったのですが、 なかなかいい場所(アングル)がありませんでした(残念)。
で、今度はドイツ語の問題。
In der Welt von morgen schläft man im Schlafbereich,
wäscht sich im Nassbereich, isst im Essbereich und
schickt den Hund nach draußen in den Gartenbereich.
Man parkt das Auto im Fahrzeugbereich, geht durch den Eingangsbereich
in den Bürobereich und verabredet sich für den Abendbereich.
Eine schaurige Vorstellung? Größtenteils ist sie schon
heute Wirklichkeit. 冗談で書かれた一節ではあるけれど、「その大部分が現実となっている」 と書かれているように、非常に多くの奇妙な-bereich が増殖中のようだ。Sick氏が実際に見聞きしたものが、 同書には載っているが、以下に参考までに挙げておく。
Toilettenbereich, Foyerbereich, Garderobenbereich,
Arbeitsbereich, Freizeitbereich, Intimbereich, Schulterbereich,
Kopfbereich, Kniebereich, Poolbereich, Barbereich, Fitnessbereich,
Saunabereich, Wellnessbereich, Sportbereich, Spielerbereich,
Zuschauerbereich, Angriffsbereich, Mittelfeldbereich, Abwehrbereich,
Torbereich, Schiedsrichterbereich, Trainerbereich, Morgenbereich,
Mittagsbereich, Abendbereich, Tagbereich, Nachtbereich, IT-Bereich,
Physik-Bereich, Stundenbereich, Minutenbereich, Bankenbereich,
Wirtschaftsbereich, Monatsbereich, Jahresbereich, Sommerbereich
こうして見てみると、中には、まともなもの(IT-Bereich, Physik-Bereich) もあるようだが、抵抗を感じるものが多い。そして、 時間表現にまで拡張しているのは、私には、かなり抵抗感がある。 Sick氏は、皮肉っぽく「今やドイツという国は、Bereiche に区分されている」とか、Bereichswahn(「Bereichの妄想」) と言いたくなるのは、よくわかる。
なぜこのような言い方がはやってしまったか、簡単に理由をつきとめることはできないが、
いくつかの要因は想像できる。 |