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更新日 2018-01-27 | 作成日 2010-01-21

ゼミ合宿 in 釧路湿原・阿寒湖・屈斜路湖・摩周湖

2010.11.13-15

今年は初めて特別演習(地球環境ガバナンス)の学生も参加し、道東・釧路を起点にゼミ合宿です。電車や路線バスは数時間に1本の世界ですので、レンタカーで移動です。エゾシカ、タンチョウ、ハクチョウの出迎えを受けました。

厚岸、愛冠岬、霧多布

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厚岸、愛冠岬、霧多布湿原・岬

 朝7時半に羽田に集合し、JALにて釧路に向かいました。空港では今回の合宿にてお世話になるタンチョウ保護研究グループの百瀬さんがわざわざ来てくださいました。レンタカーを借りて、牡蠣で有名な厚岸にて食事をとり、恋人達が愛を誓う場所として有名な愛冠岬に向かいました。大きなエゾシカがたくさん近くにいます。ちょっとおっかないですが、発情期以外は危害を加えてくることはないそうです。
 続いて、ラムサール条約に登録されている霧多布湿原の雄大な姿を展望台から眺め、最後に霧多布岬を散策しました。灯台は映画「ハナミズキ」の舞台となったところです。4時前には日没ですので、この時期の道東旅行は朝早く行動する必要があります。帰りには百瀬さんにお勧めいただいた森高牧場のソフトクリーム屋さんによっていく予定でしたが、あまりの寒さに断念しました。待ってくださっていたようですので、次の機会があれば立ち寄りたいと思います。宿は釧路駅前のホテルルートイン釧路駅前です。

釧路湿原・タンチョウツアー

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釧路湿原・鶴見町・釧路川

 2日目は朝早く起きて、湿原ツアーです。11月は釧路のパック旅行はとても安いのです。理由は湿原の様子を見てもらえばわかります。夏は鮮やかな緑、冬はタンチョウが映える雪景色といい感じなのですが、中途半端な11月は全く観光客がいません。午前中に広大な釧路湿原を散策しましたが、寒すぎて生き物がほとんどいません。
 昼には丹頂保護研究グループの百瀬さんと落ち合い、鶴見台、牧場などのタンチョウの生息地を訪問し、レクチャーを受けました。看板は齢8?歳のトメさんが40年間も餌付けを続けてきた場所(私有地)で、観光スポットにもなっていますが、マナーが悪い観光客が多く困っているようです。トメさんはこの辺りでは超有名人ですが、学生達にとてもフレンドリーにタンチョウについてお話ししてくださいました。
 左下はデイトコーン(牛の飼料用のコーン)をついばむタンチョウです。タンチョウは明治時代には乱獲により絶滅したと思われていましたが、大正時代に10数羽釧路湿原で発見され、地元住民による餌付けなどの地道な活動により今では1000羽を越えるまでに増え、絶滅のおそれはなくなりました。他方で、野生の姿を失いつつあり、牛舎のなかに遠慮なくはいってエサをついばみます。自分の庭の池にドジョウを放して、タンチョウを愛でている人もいます。ヒトにも非常になれています。元々は、渡り鳥であり、明治時代は江戸にまで飛んできましたが、今は留鳥になっています。生息地の破壊のためにもはやヒトとともにしか生きていけない鳥なのです。
 最後に百瀬さんに案内していただいたのが再蛇行化工事が行われた釧路川です。何十年も前に釧路湿原の開発や水害対策のために釧路川を直線化する工事を行ったのですが、その結果水が釧路湿原に滞留しなくなり、湿原の乾燥化が進んでいきました。この乾燥化を防ぐために最近行われたのが再蛇行化工事なのです。再蛇行化自体は意味があることですが、湿原の乾燥化は周辺の丘陵地帯の森林伐採、牧場化でも進みます。影響はむしろこちらの方が大きいと思いますが、ほとんど何も対策が取られていません。タンチョウの生息数調査ですら細々と活動するNGOに依存しています。河川の再蛇行化は国土交通省の管轄になるのでお金がつきやすいのです。土建国家日本、ここにも健在と言ったところです。難しいのは(私有地である丘陵)の牧場化は農家が生活のためにしていることですので、これをやるなとは言いにくい点です。ツルや湿原で飯が食えるわけでもないので。

カルデラ湖ツアー

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阿寒湖・屈斜路湖・摩周湖

 二日目夜に国道を北上し、阿寒湖の宿(民宿桐)に向かいましたが、夜道はエゾシカだらけで、神経を使いました。民宿のオーナーはアイヌの方で、アイヌの工芸品が売られていました。エコノミーな宿ですが、 源泉掛け流しの温泉が大変すばらしく、またオーナーもとても親切な方でした。阿寒湖は火山のあとらしく、至る所からモクモクと煙が出ています。
 午前は皆さん土産選びに夢中で、出発が大部遅れてしまいました。日没が早いのを皆忘れています。北海道ではお土産は夜買うのが正解です。土産やさんも大部夜遅くまで空いています。大部遅れて阿寒湖をあとにして屈斜路湖に向かいました。屈斜路湖では、強風の中ハクチョウと戯れ、有名な砂湯につかりました。この辺りは砂を掘れば温泉が出てくるためハクチョウが暖を求めて集まってきます。湖岸にはハクチョウを見ながら入れる露天風呂もあります。
 昼食後、最後の目的地・摩周湖に向かいましたが、カーナビに従っているとなぜか農道に。道のないところに案内されることが多く、あまりできのよいカーナビではないようです。どうにか日没前に摩周湖に到着しましたが、山上からの眺めは流石に壮大でした。霧の摩周湖と言われますが、滅多に霧はでないようです。感動的なサンセットを堪能し、釧路空港へと帰路につきました。