Linux 古い情報

以前,導入していたソフトウエアのうち,今でも多少の価値は残っていそう な情報(他で見たことないようなもの,etc.)を復活させました.

VineLinux 2.0CR で,ドイツ語のispellを使う [09/28/2000]

1. イントロ
emacsxemacs のインストールをすると(?) default で, ispell-3.1.20-22 がインストールされます. /usr/lib/ispell に置かれたファイルを見ると,

american.hash@, britisch.hash@, americanmed+.hash, britischmed+.hash, english.aff,americanxlg.hash, britischxlg.hash, english.hash

があり, american.hashは,americanmed+.hash に,
britisch.hashbritishmed+.hash に,
english.hashamericanmed+.hash
リンクされていることが分かります.

2. どこでドイツ語の辞書を手にいれるか:
/usr/doc/ispell-3.1.20/README を見ると International Ispell Site として, http://www.cs.ucla.edu/ficus-members/geoff/ispell.html から辞書ファイルを入手できると書いてありますが,(2000年9月28日現在) http://fmg-www.cs.ucla.edu/geoff/ispell.html に変っています.この ページからたどってドイツ語の辞書を取ってきて下さい. (http://www.suse.de/~bjacke/igerman98/dict/primary site です.) 入手すべきファイルは,igerman98-20000710.tar.gz です.

3. インストール
tar ボールのままでインストールしてしまいます (もちろんrpm package を 作り直してからインストールしても OK ). 適当な作業ディレクトリで(ここでは,/home/hoge/src を仮定), gnutar なら, tar xvfz igerman-x.xx.tar.gz だけです.

/home/hoge/src/igerman98-20000710 というディレクトリができますので, その中の,INSTALL を読んでください(ドイツ語です).

     ispell -vv | grep MASKBITS 

と入力して

     MASKBITS = 64
     

と返ってくれば,後は,どのような辞書にするかを Makefile を編集して コメントアウトしてある場所を探して,非コメント化して下さい.具体的には, 以下の部分だけでしょう.例えば,医学用語を含めたいなら, # medizin.txt# を削除します.

     # not used:   austriazismen.txt
     #             helvetismen.txt (automatically used by "make swiss") 
     #             medizin.txt
     #             geografie2.txt
     #             namen2.txt
     #             vornamen2.txt
     

あとは,make と打ち込み,ルートになって, make install で終りです。

4. emacs や xemacs での設定
/home/hoge/src/igerman98-20000710 の下に, Documentation というディレクトリ ができているはずで,その下に Readme.emacs がありますから,これを見て設定して下さい.

私は,xemacs 用に, ispell-dictionary-alist の変数を書き換えましたが, ちょっとはまってしまいました.「オプション」→「カスタマイズ」→「変数」の 順にメニューを降りていき見てみると, deutsch, deutsch8 がすでに存在します. そこで,/usr/lib/ispell の下にコピーされた german, german8 をリンクする ことにしました.実際には, german, german8 のような変数を作って,定義しても OKです.

ここで,新たな変数の定義と値のセットをしてみると, .xemacs.el にその変数定義 か書き込まれます.よく見てみると,使わないいろいろな言語まで入っていますの で,この際,英語とドイツ語だけでよい,という人は,例えば,

     (put 'eval-expression 'disabled nil)
     (custom-set-variables
        '(ispell-dictionary-alist
         (quote ((nil "[A-Za-z]" "[^A-Za-z]" "[']" nil ("-B") nil iso-8859-1)
                 ("american" "[A-Za-z]" "[^A-Za-z]" "[']" nil ("-B") nil iso-8859-1) 
                 ("british" "[A-Za-z]" "[^A-Za-z]" "[']" nil ("-B" "-d" "british") nil iso-8859-1)
                 ("deutsch" "[a-zA-Z\"]" "[^a-zA-Z\"]" "[']" t ("-C") "~tex" iso-8859-1)))))
     

だけにしてしまうと,らくちんです.(スイス・ドイツ語を使う場合には, deutsch8 も入れる必要があります。

5.  xemacs で使う
Spell というアイコンをクリックすると, いきなりispell が起動してきますが, default では, americanmed+.hash が使われてしまいます. おもむろに Ctrl-g で抜けて,「編集」をクリックすると,あら不思議, Spell という項目が出現 しています.Select Deutsch を選んでみると

          Next ispell local command will use deutsch dictionary.

と表示され,これで準備OK.適当な *.tex ファイル (ngerman.sty とか, german.sty あるいは, babel package を使ってテキスト入力したもの, つまりウムラウトを 「\"u」ではなく 「"u」と入力したもの)を用意して, 「編集」→「Spell」→ 「check buffer」をクリックすると ispell が走り始めます. スペースキーで,「今回限りaccept」, i キーで,個人辞書への登録ができます. その他にもいろいろなコマンドがありますが,分からなくなったら 「?」でへルプ がでますから,安心です.(gnu-emacs 20.5.2 や,mule の場合は,メニューの EditSpell から ispellを起動できます.)

★日本語まじりドイツ語文でも,iso-2022-jp なら問題なくドイツ語だけ チェックしてくれます.
★★deutsch8 の定義を入れる場合には, .emacs.el.xemacs.el に日本語設定 をしておくと読めなくなりますので注意.
★★★新正書法対応版です.旧正書法のものも,同じディレクトリから入手できます.

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