私の使う LaTEX 環境
私の普段使っている LaTEX 環境の紹介です. 環境設定,スタイル,マクロ,フォントなどを紹介しますが, その前に,これから Word を使わないで文書を書きたいと思っている人で, unix 系OS に興味があり, ドイツ語などの欧州言語を使いたい人向けの簡単な入門から始めます.
Word のようなワープロソフトは,What you see is what you get 「見ているものが(結果として)得られるもの(と同じ)」 という考え方で作られています(が,十分にそれを実現していないソフトウエアです). TEX での文書作成は,
- 好きなエディタで文書整形などのコマンドを入れてソースファイルを作成し,
- TEXでコンパイルし,
- dviout あるいは,xdvi というプレヴューアで画面やプリンタに出力する
という手順を踏みます.初めはややっこしく感じるかも知れませんが, 文書の「見かけ」と「内容」を分離して作業できる点や, 一括して「見かけを変更」したり,高い精度で文字の位置を決めたりできる点は, 印刷屋さんへ回す組版原稿のレベルにあります. また,上記の3つのステップは,統合した環境として実現されていますので, 慣れるとまったく違和感なく使えます.
私の使う Emacs での LaTEX 環境 [08/27/2006]
1. Linux 環境について
VineLinux 3.1CR, 3.2 を普段使っていますが,ディスクトップは, GNOME Desktop 2.4 で,エディタは,Emacs 21.3.1 です.今では,Linux も数多くのディストリビューションがあり, この環境は決して新しいものではありません. VineLinux は,本年度中には,4.0 へとバージョンアップしますが,基本的には安定志向のディストリビューションです.
2. Emacs 環境について
VineLinux では,Emacs をインストールすると,同時に YaTeX(やてふ:野鳥) という LaTEX 支援環境が使える状況になっています. LaTEX のコマンドをうろ覚えでも入力補完してくれ, コマンドの部分を違う色で示してくれます.
また,この状態で Ctrl-c t j と入力することで, pLaTEX 注*1 が起動し,コンパイルしてくれます. さらに Ctrl-c t p と入力すれば, xdvi が別のウインドウで起動し,以下のような結果を表示してくれます.