入門演習
Introductory Seminar to Economics
1950年代以降、欧米・日本の経済生活は大きく変化し、1990年代以降、世界の他の地域の経済生活も変化してきました。この演習では、グローバル化が進む大衆消費社会における「豊かさ」と「貧しさ」の変容を、経済社会統計や新聞記事などを使って歴史的に分析・考察していきます。グループごとの研究を進める中で、現代の急速な市場経済化が招いている多くの弊害、特にエネルギーの枯渇、自然環境への負荷、道徳的退廃、アイデンティティ喪失などの諸問題を理解し、「経済人」として、「グローバル市民」としての認識を磨いていきます。
- 世界の途上地域における問題について、講義や書籍等で学んだ内容を、グループ仲間との話合いを通じて、身近な問題として捉え直し、そこからの学びを文章で表現できるようになります。
- グループ研究を通じて調査研究方法を身につけ、経済社会統計や新聞記事から得られた情報を吟味して、他者の見解と自分の意見の違いを認識し、クリティカルに説明できるようになります。
- 図書館やインターネットからの情報収集方法、表計算ソフトを用いた分析方法、プレゼンテーション・スライドおよび文書作成方法などの基本的なアカデミック・スキルズを習得できます。
- 経済学科の他の講義(例えば「一般経済史」など)におけるレポート課題やプレゼンテーションの機会に、自信を持って取り組むことができるような、大学生としての知的技法が身につきます。
レジュメについて
各回,報告担当グループはレジュメを前日までに眞嶋研究室へ提出します.
第1学期:豊かな国と貧しい国を考える
- ガイダンス:グローバル化の進む現代と経済社会的諸問題
- アカデミックスキルズ(1)資料検索と文献表の作成方法
- アカデミックスキルズ(2)データ収集と図表分析方法
- アカデミックスキルズ(3)プレゼンテーションと文書作成方法
- 共同研究課題(1)経済成長とスローライフ(2)自由貿易とフェアトレード
- 共同研究課題(3)消費主義とアイデンティティ(4)インフラ建設と環境保護
(5)アグロ・ビジネスと食の安全 - プロジェクトタイトル&文献表の提出と発表
- プロジェクト概要&数値データの提出と発表
- プロジェクト発表A、ディスカッションと相互評価
- プロジェクト発表B、ディスカッションと相互評価
- プロジェクト発表C、ディスカッションと相互評価
- プロジェクト発表D、ディスカッションと相互評価
- プロジェクト発表E、ディスカッションと相互評価
- 共同研究レポートに関する指導(執筆体裁指導・文章表現力指導)
- 共同研究レポートの返却・コンテスト結果発表と相互評価
学期末レポートについて
身近な問題を仲間と解決するプロジェクトを始めよう
共同研究課題の内容をふまえた上で,ふさわしいと思われるテーマを自分で設定し,そして共同研究課題との関連がわかるようにテーマについて説明しながら執筆しましょう.
何をテーマに選ぶかも採点の基準のひとつです.
レポートの体裁について
A4版縦型・横書き・10.5ポイント・明朝体・1行に40字・1ページに36行以上・タイトルページを入れずに本文4ページ程度(5500字程度).
タイトルページには,レポートのタイトル・学部・学科・学年・学籍番号・氏名を記入してください.「導入部」もしくは「はじめに」と「結論」もしくは「おわりに」を400-600字ずつほどにまとめて本文の最初と最後につけ,議論の部分もいくつかの節に分けて,節ごとに短いサブタイトルをつけるのが良いです.
本文には,脚注とページ番号を入れ,文末には,参考文献表を添えます.脚注は簡略に著者名と出版年とページ数を記してもよいですが,参考文献表はしっかりと,本文末に一般的な参考文献表の体裁などに従って作成してください.(例:著者名,『著書タイトル』出版社,出版年)
統計表やグラフなどの使用は歓迎しますが,字数には換算しないので,文末にまとめて貼付し,表やグラフにも必ず統計データの出所を明記してください.
他人の文章から引用した文やフレーズには脚注をつけるのが礼儀であり,引用文に脚注がない場合(特に本やウェブからの丸写し)は,盗作・剽窃という犯罪にあたるので,注意してください.他人の文章を書き写すようなレポートではなく,自分の意見を伝え議論することを目的としているので,どうやって自分の考えをまとめ,そしてどう伝えていったらよいかをよく考えてみましょう.
ただし,根拠のない私見だけのレポートというのは学問的に無意味ですから,参考文献などをよく読み,自分の意見の根拠となる文章を正しく引用して,説得力のある議論を展開するように心がけてください.
問題点のご指摘・お問い合わせなどございましたら眞嶋史叙までお知らせください。
Updated: 2023-05-07