「東アジアにおける儒仏道三教の形成と展開」
研究教育プログラム

Pierre Marsone(馬頌仁)

「東アジアにおける儒仏道三教の形成と展開」
研究教育プログラム
招聘研究者

1994年Sorbonne (Paris IV) M. A. of Western Philosophy INALCO Paris Bachelor’s Degree
in Chinese language and culture
1995年Ecole Pratique des Hautes Etudes -Sorbonne –
Paris Master of Research in Chinese Daoism
1997年INALCO Paris Master Degree in Japanese language and culture
2001年Ecole Pratique des Hautes Etudes – Sorbonne – PhD in Chinese Daoism
1999~2002年Teacher of Chinese language in French public highschools
2002~現在Assistant Professor at the Ecole Pratique des Hautes Etudes, Sorbonne, Paris


研究テーマ
「遼金元時代の歴史と宗教」



私の博士論文は
道教徒・全真の活動の創始
に関する研究である。


この活動は
中国の華北を支配した女真族の金王朝(1115-1234)のもとで創始された。


私の博士論文のテーマは、
王重陽という人物と彼の弟子である。


彼らは
タオイズムの説法と内丹の訓練のために
彼らの家族とその富を捨てた。


学習院大学客員研究員として日本に滞在する期間中、
私は金代中国における宗教の状況にかんする会議を開きたい。


そこで私は全真教の創始者の小さな教団について
報告する予定である。


その際、モンゴルの侵入時期(1215-1235)における、
華北で最初の宗教運動の年譜を作成したい。


博士論文以来、
私は遼(907-1125)・金(1115-1234)・元 (1215-1368)代の
中国における歴史と宗教について研究を続けている。


特に、遼王朝として知られている
契丹王朝の創始と歴史についての研究をすすめている。


遼王朝はほかの中国の王朝に比べ
現存する歴史資料や関連する研究が少ないが、
この時代の宗教に関する歴史は大変重要である。


19世紀以来、
日本では多くの遼朝に関する研究が進められてきた。


鳥居龍蔵・愛宕松男・田村実造・護雅夫・島田正郎などは
トゥルク・モンゴルに関する重要な論文を発表した。



これらの論文は古いものもあるが、
最もよく知られ、利用する価値も高い。


しかし、それらをパリで探すのは困難であり、
不可能な場合もある。


現在の私の研究の軸のひとつは、
遼朝における宗教についてである。


私は今回の一ヶ月の日本訪問の機会を利用して、
20世紀の日本人研究者の論文によって、
私の遼・金・元代に関する研究に関する論文を完成させたい。


この研究領域において、
私は遼代の社会と宗教の歴史に関する研究を
深化させたい。



以上